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広坂通り高さ規制強化 金沢市、歴史文化景観守る

6/1(木) 2:22配信

北國新聞社

 金沢市は、金沢21世紀美術館に面した広坂通り約190メートルの区域約5千平方メートルについて、建物の高さ上限を現在の「31メートル以下」から「20メートル以下」に見直す方針を固めた。市によると、今のところ区域内で新築や建て替えの具体的な計画はないが、歴史、文化が薫る街なかの景観を末永く守るため、規制を強化する。

 31日に開かれた市景観審議会で市側が変更案を提示し、了承された。8月に開く市都市計画審議会を経て決定する。

 対象区域周辺には、金沢21世紀美術館のほか、しいのき迎賓館や兼六園、金沢城公園辰巳櫓(たつみやぐら)跡、本多の森などが立地する。

 市は周辺環境とのバランスや、辰巳櫓跡からの眺望、周辺の高さ規制との整合性などを検討した結果、広坂通りに高さ31メートルの建物が並ぶと、眺望が阻害される恐れがあると判断。通りの街路樹の高さも考慮し、建物の高さ上限を20メートルとする規制変更を提案した。既に地元への説明を終えているという。

 景観審議会の委員からは「規制を強化することで、格調高い通りの景観が保てる」「周辺環境との調和を考えると、建物の高さを街路樹と同程度の高さに抑えることが望ましい」と、規制強化に同調する意見が相次いだ。「通りの景観を守るため、高さ規制以外にも行政と地元の連携が大切だ」との指摘もあった。

 市によると、対象区域は国重要文化的景観「金沢の文化的景観 城下町の伝統と文化」にも選定されている。現在は金沢能楽美術館や、商業・オフィスビルなど計15棟の建物があり、このうち富士火災金沢ビルは高さが約27メートルと変更後の基準を上回るが、既存の建物は対象外とする。建て替え時は新基準が適用される。

 景観審議会では、4月に施行された、市川筋景観保全条例の対象区域指定や保全基準案、条例の施行に伴う市景観計画の一部変更案も審議され、了承された。市は、犀川の上菊橋―大豆田大橋間周辺、浅野川の鈴見橋―JR浅野川橋梁(きょうりょう)周辺を指定区域とする予定で、地元説明会を経て、今年秋をめどに適用を開始する。

北國新聞社

最終更新:6/1(木) 2:22
北國新聞社