ここから本文です

東芝:米WDの「妨害」に対抗措置、メモリー関連資産を本体に移管

5/31(水) 19:00配信

Bloomberg

東芝が提携先の米ウエスタンデジタル(WD)との合弁会社から、半導体メモリー生産に関連する資産を31日付で東芝本体に戻したと、WD側に通告したことが分かった。WDは東芝が分社した東芝メモリの売却に異議を申し立て、入札手続きなどの障害となっていた。

ブルームバーグ・ニュースがWD宛ての書簡を入手した。WDは合弁事業の持ち分を勝手に東芝メモリへの移管は合弁契約に違反するため、売却についてはまずWDと協議すべきだとしていた。書簡では、今回の資産移管に伴い四日市工場の製造設備や人員の大半は東芝本体に戻り、WDの主張の根拠がなくなるとしている。

書簡の中で東芝は、WDがメモリー事業の応札者や取引銀行を訴えると脅したり、合弁契約について関係者やメディアに事実と違う主張を繰り返すなど「WDによる妨害キャンペーンが激しさを増している」と非難している。

WD側は東芝メモリの売却について、国際商業会議所(ICC、本部パリ)の国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てている。東芝側としては資産の移管により、申し立ての根拠を否定することで、入札手続きを進めやすくする狙いがある。

東芝メモリの売却では19日に2次入札が締め切られ、米投資ファンドのKKR、米半導体のブロードコム、台湾の鴻海精密工業、米ファンドのベインキャピタルの4陣営が応札。官民ファンドの産業革新機構などがKKRと日米連合を組もうとする動きもあるが、WDの問題が障害となり売却先選定作業の障害になっている。

WDは入札手続きとは別に、日米連合への参加なども視野に東芝と接触してきたものの、出資割合などについて合意に至っていなかった。米原発事業で発生した巨額損失により債務超過に陥った東芝は、その解消のため年度内の東芝メモリ売却完了を目指している。

東芝の株価は1日の取引で3日続落となり、午前10時42分現在、前日比2.3%安の246.1円で推移している。

株価動向を追加しました.

Takako Taniguchi, Pavel Alpeyev

最終更新:6/1(木) 10:46
Bloomberg