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夢は仏レース優勝 茨城町の中3・篠原さん

6/2(金) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

サイクルロードレースの最高峰ツール・ド・フランスで、日本人初の個人総合優勝を夢見て日々練習に励む中学生がいる。茨城町立明光中3年の篠原輝利さん(14)。今春には初めてのフランス遠征を果たし、本場の選手にもまれながら大会で優勝した。「努力を続ければ報われる」。世界の頂点を目指してペダルをこぎ続ける。

ロードバイクとの出合いは小学6年の秋。父の浩一さん(45)とひたちなか市の自転車店を訪れた際、スポーティーな外見に引かれた。「やってみるか」。父の言葉に背中を押された。

自転車に乗れるようになったこと自体、小学4年と遅め。「どう練習していいか分からなかった」。最初は近所を数キロ走る程度。次第に距離は伸び、数十キロ離れた場所まで行けるようになった。「風と一体となり、長い距離を走ると達成感が得られる」と魅力に引き込まれた。

成績も伸びた。ロードレースを始めて約2カ月後の2015年1月、静岡県で開かれた大会に出場した。周回計5キロのタイムを競うと、初出場だったが、小学5、6年の部で優勝。年下の選手に負けて悔しい思いをしたこともあったが、勝利を重ねるうち、世界を見据えるようになった。

学校では水泳部に所属する一方、近所の涸沼周辺をロードバイクで巡る。自宅から約30キロ離れた笠間市の愛宕山まで走ることもある。1日の走行距離は多い時で200キロ。土日は浩一さんとともに、県外まで行ったり、大会に出場したりする日々を送る。

埼玉県内で1月に開かれた大会では、実績を認められ、中学生ながら高校初級の部に出場。後続に20秒の大差をつけて優勝した。レースぶりが、ツール・ド・フランス出場を目指すチーム「ボンシャンス」(長野県)指導者の目に留まり、入団とフランス遠征につながった。

遠征は3月15日から約20日間に及んだ。「ミニム」(13、14歳)と呼ばれる部門で三つの大会に挑戦。約30キロのコースを約70人で競う大会を制した。

「フランスではロードレース自体が国民的スポーツで、観客も多い。日本もそうなってほしい。そのためには結果を残したい」

目指すのは、日本人未到のツール・ド・フランス個人総合優勝。夢の実現へ力を込める。「日々努力するのみ」 (鈴木剛史)

茨城新聞社