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週刊BCN、仙台でSIer・リセラー向けITトレンドセミナーを開催

6/2(金) 18:10配信

BCN

週刊BCN、仙台でSIer・リセラー向けITトレンドセミナーを開催

経済産業省東北経済産業局地域経済部情報・製造産業課の菊池隼人・統括係長

 週刊BCNは6月2日、「SIer・リセラー必聴!“半歩先”が見えるITトレンドセミナー~新たな事業展開のヒントがココに~」と題し、システムインテグレータ(SIer)とリセラー向けのセミナー(主催:BCN、後援:ITコーディネータ協会)を宮城県仙台市のTKPガーデンシティ仙台勾当台で開催した。経済産業省東北経済産業局の挨拶に始まり、クラウド利用促進機構の基調講演、全国展開に注力する協賛メーカーによる商材・パートナー施策などに参加者は熱心に耳を傾けた。

 冒頭、挨拶した経済産業省東北経済産業局地域経済部情報・製造産業課の菊池隼人・統括係長は、「いまはまさに、IT産業革命が起きている。情報サービス産業の役割が増している。これを機に、国、東北経産局としても、さまざま支援を行っている」とした上で、6月30日まで国が支援する「IT導入補助金」で登録販売事業者が代理申請できることや、「IT活用促進資金(融資)」「経営力強化法」にもとづき、固定資産が3年間で2分の1になる制度でサーバーなども対象になることを説明した。

 基調講演は、クラウド利用促進機構の総合アドバイザーテクノロジー・リサーチャーの森洋一氏が「米自動運転車開発にみるIT産業のパラダイム・シフト!」と題し、開発競争が熾烈な「自動運転車」などを中心に最新動向を話した。講演では、「調査会社ガートナーは、2020年までにクラウドを使わない企業はなくなると予測している。クラウドは1社でリソースが提供できない。こうした環境整備ができて始めて、AIやIoTなどのテクノロジーが使える。現在、使える段階にあり、企業がどう使うかが問われている」と、最近のIT市場を俯瞰した。

 このあと、自動運転車の開発の現況を解説。森氏は「Teslaの自動運転車が昨年、米国で死亡事故を起こした。これは、システム上の問題ではなく、乗車側の問題だった。Googleはトヨタなどと研究していたが、組立会社と提携し開発した。この2社がいまこの領域をけん引している。Googleはクライスラーと提携し、Googleの技術を搭載した『ライドシェア』のテストを開始した。フォードはクラウドとの連携を強化している。『Pivotal Cloud Foundry』のPaaS上ですべての開発をする」などと語った。

 セッション1では、アーク・システムマネジメントの日吉孝浩・営業本部代表取締役が、「NAS型データ共有とデータ保全アプラアンスのご紹介」と題し、データ保全アプライアンス「STOREND(エストレンド)」やバックアップアプライアンスなど自社ソリューションを説明した。日吉代表取締役は、「専門知識がなくても使える仕組みで短期間に設定・導入できることに対する要望が多い。そこで、当社でオールインワンの製品を開発した。NASヘッドにソフトを入れ、バックアップなどの機能を盛り込んだのがSTORENDだ」と、自社製品の開発経緯を解説した。

 STORENDは、「ミッドレンジクラスの他社製品がなく、そこのポジションをねらう商品だ。エンドユーザーは、ソフトウェアREIDとして使っている企業が多い。だが、CPU負荷が高くなり、データの取り出しができなくなる危険性がある。当社はハードウェアREIDを採用した。また、バックアップに関しては、ユーザー企業の認識が薄く、導入が進んでいない。そのため、当社商品は、ハードにイメージバックアップ・リストアの機能をアプライアンスに搭載した」と述べた上で、医療データの保存システムで同社商品を使っている国立大学付属病院などの事例を複数紹介した。

 セッション2は、キヤノンITソリューションズの基盤・セキュリティソリューション企画センター企画部企画二課の長谷川隼也氏が登壇し、「昨年に続き2017年脅威 No1の『標的型攻撃』にも有効!メール送受信時の脅威を『1台で守る』、キヤノンITSが自信を持ってお勧めする製品は、これだ!」と題し、メール脅威のトレンドとその対策となる商品について講演した。長谷川氏は、「メール無害化/スパムメール対策『SPAMSNIPER AG(スパムスナイパーエージー)』など、エンドポイントからゲートウェイまで幅広いセキュリティ商品を出し、海外製品とも連携して、全方位で守るソリューションを提供している。SIerで培った技術力を生かし、有力メーカーと協業し事業を展開している」と自社商品の強みを語った。

 続けて、メール利用での被害や情報漏えいに繋がる重大なミスについても解説。「IPAの情報セキュリティ10大脅威 2017によれば、メールによる危険性が高まっている。スパム、ウイルス、ランサムウェアなどの対策製品としてSPAMSNIPER AGとGUARDIANWALLがある。前者はメール無害化ができ、後者は送信者の対策製品として有効だ。また、SPAMSNIPER AGは、統合メールセキュリティ製品だ。開発元は韓国のジランソフトでアプライアンス製品として提供している。誤検知がほぼなく、検知率が99%。今夏には、添付ファイルのマクロを除去するファイル無害化機能を追加する」と、標的型攻撃の危険性のあるメール例などを示しながら説明した。

 セッション3では、ニュータニックス・ジャパンの市川理樹・東日本営業本部担当部長が、「<Nutanixが提供するエンタープライズクラウド>オンプレミスでシンプルな超高性能基盤を実現」と題して、ハイパーコンバージドインフラ(HCI)の領域でNo.1シェアを獲得している理由などについて語った。「当社は、仮想基盤をシンプルにすることを目的に巨大データセンターで培われた技術をもとに開発した、まったく新しいコンセプトのインフラを展開している。日本では、銀行や自治体などで約400の導入実績がある。『エンタープライズクラウド』を提唱し、オンプレミスでパブリッククラウドのメリットを実現している」と語った。

 また、市川担当部長は、自社製品などについても説明し、「当社ブランドのアプライアンスは数種類。用途に応じて混ぜて構成できる。一方、小さく導入することも可能だ。ノード数クリックで追加・取り外し、データはつねにクラスタ内に維持する。ストレージ丸ごとのデータ移行作業が不要だ。また、どのハーパーバイザーでも動き、どの異なるハイパーバイザーでも操作できる」と、小規模から必要に応じて拡張できる柔軟性を備えていることなどを強調した。

 セッション4では、エンカレッジ・テクノロジの日置喜晴・事業推進部長が「競合ベンダーとの提案を差別化!セキュリティ対策と利便性を両立するシステム管理ツールご紹介」と題し、自社製品のシステム管理ツール「ESS AdminGate」などを紹介した。「中小企業の60%以上は、セキュリティ対策が十分でないと認識している。セキュリティに対する年間の投資額は100万円未満だ。現在、当社が注力している分野は、特権アカウント(システム管理者権限)管理の重要性だ。Windowsでいえば、アドミニストレータ。この特権アカウントをきちんと管理しないとリスクが増す。攻撃を100%防ぐのは難しい。ある程度侵入されることを前提に、持ち出しや改ざんされない方法を講じる必要がある」と語った。

 続けて、日置部長は、「アカウント認証情報を奪取するツール類が存在し、実際に使用され、Active Directoryなどの管理者権限が使われてしまう。これを防止する上で最低限やるべきことは、ネットワークが繋がっている状況で特権アカウントの使用を避け、規則性のない複雑なパスワードをアカウントごとに設定し、不審なアクセスがないかログを定期的にチェックする必要がある」とした上で、こうした機能を自動化できる「ESS AdminGate」を訴求した。

 最後に、週刊BCNの谷畑良胤編集委員が主催者講演として「デジタルデータを“つなぐ”ことで生まれる新たなビジネス~先端技術を使ったささる提案とは~」をテーマに話した。

最終更新:6/2(金) 18:10
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