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犯人の6割が…痴漢冤罪リスクを高める電車内の“立ち位置”

6/2(金) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「痴漢と疑われて、頭が真っ白になりました」

 25日午前、JR新宿駅のホームから線路に飛び降りて逃走し、警視庁に逮捕された自称飲食店従業員の50代の男は、そう供述しているという。男は逃走後、訳も分からず駅事務所に立ち入ったところを、建造物侵入で現行犯逮捕された。痴漢については容疑を否認しているという。

 痴漢は卑劣な犯罪! だが、もし痴漢に間違われた“冤罪”だったとしたら……頭が真っ白になるのも分かる。

「私は髪が薄くてひげが濃いせいか、会社の同僚から冗談で『痴漢顔』って言われるんです。一度ホントに痴漢に間違われたことがあって、『私はゲイなんです』と“証拠写真”まで見せ、『女性に興味はありません』と涙ながらに訴えて、ようやく解放してもらえた。それ以来、電車に乗るときは必ず、両手で吊り革につかまるようにしています」(流通・39歳)

 とにかく痴漢に間違われないこと。会社人生を全うするには、それが一番大事だ。

「なぜ、痴漢冤罪に巻き込まれるか。たまたま痴漢のそばに立っているから、犯人と間違われる。それもあります」(鉄道警察隊関係者)

 警視庁の統計(2016年)によると、痴漢は、午前7~9時の通勤通学時間帯に約30%が集中して発生し、場所は72%が電車と駅、被害女性の74%が10代、20代だ。裏を返せば、その時間、場所、女性の近くに立つと、冤罪リスクが高まる。

 ちょっと古いデータだが、警察庁の「電車内の痴漢防止に係る研究会の報告書」(11年)によると、検挙された219人の痴漢のうち、58%が電車内の「左右のドアとドアの間」で痴漢を行ったという。

「ドアが開いた瞬間に、乗り降りの混雑に紛れて逃げやすいということもあります。そのドサクサ紛れに触って逃げるという痴漢も多い。逆に言えば、アナタが左右のドアとドアの間に立たなければ、冤罪のリスクは下がります。そこに立たざるを得なくなったら、両手で文庫本を読んだり手すりにつかまったり、両手がふさがっていることをアピールする。そんなときに片手でスマホをいじっていると、盗撮などあらぬ嫌疑までかけられかねません」(犯罪ジャーナリストの田代篤氏)

 最近は“痴漢冤罪保険”の加入者も急増しているという。何事も備えあれば、だ。