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国内製造業のSAPベースERPをクラウド化、「Azure」の新サービスで支援

6/2(金) 12:10配信

MONOist

 日本マイクロソフトは2017年6月1日、東京都内で会見を開き、クラウドプラットフォーム「Microsoft Azure(以下、Azure)」の日本データセンター基盤を大幅に拡張すると発表した。国内製造業に広く採用されている、インメモリデータベースを用いるSAPの基幹業務システム(ERP)「SAP HANA」との連携を強く意識した拡張となる。

【「SAP HANA」向けの「Azure」のサービスなどその他の画像】

 AzureのSAP HANAへの対応では、2017年1月から、最大32コアCPU/0.5TBメモリを搭載する仮想マシン「Gシリーズ」の提供を、日本データセンターの東日本リージョンで開始している。Gシリーズは、基幹業務システムなどのクラウド化の開発/テストやPoC(実証試験)に最適とされており、11社のパートナー企業と連携して、3年間で250社への納入を目指していた。

 今回の拡張では2つのサービスが追加される。1つは、Gシリーズでのテスト結果を本番環境に拡大して利用できる、大規模基幹業務システムに対応可能な最大128コアCPU/3.8TBメモリを搭載する仮想マシン「Mシリーズ」である。2017年12月末までに、日本データセンターの東日本リージョンと西日本リージョンで提供を始める。もう1つは、さらなる規模と性能が必要な顧客向けとなる、SAP HANA用にチューニングした、最大960CPUスレッド/20TBメモリを搭載する専用ハードウェアサービス「SAP HANA on Azure(Large Instances)」だ。こちらも、2017年12月末までに東日本リージョンおよび西日本リージョンで提供を始める予定だ。

 マイクロソフトの米国本社でMicrosoft Azure担当のコーポレートバイスプレジデントを務めるジェイソン・ザンダー(Jason Zander)氏は「ミッションクリティカルなエンタープライズソフトウェアをクラウド上で運用するトレンドは加速している。中でも、SAP HANAとAzureの組み合わせは最適だ」と強調する。

 日本マイクロソフト クラウド&エンタープライズ ビジネス本部 業務執行役員 本部長の佐藤久氏は「日本国内でも基幹業務システムにクラウドを使うことに肯定的になってきた。クラウドを使えば、セキュリティやコスト、グローバルオペレーションといった、従来のオンプレミス環境での課題を解決できる。Azureの日本データセンター基盤を拡張し、大規模に対応可能なサービスも追加することで需要を取り込んでいきたい」と説明する。

 2017年1月から展開を開始したGシリーズは既に20社の顧客を獲得している。「この勢いに加えて、Mシリーズ、ラージインスタンスが追加されるので、3年間の納入目標を250社から400社に引き上げる。その多くがグローバルに展開している製造業になる」(佐藤氏)としている。

最終更新:6/2(金) 12:10
MONOist