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染色体異常「18トリソミー」知って 沼津の夫妻が映画会企画

6/2(金) 18:00配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 重い疾患につながる染色体異常「18トリソミー」による障害について知ってもらう活動を沼津市の会社員戸嶋悟志さん(37)、瑞穂さん(41)夫妻が始め、患者や家族らの間で共感の輪が広がっている。4日に18トリソミーの子どもが登場する映画の無料上映会を企画したところ、全国から寄付が寄せられた。悟志さんは「前向きな家族の姿を知ってほしい」と願っている。

 瑞穂さんは2012年、妊娠8カ月で子どもが18トリソミーと診断され、同10カ月で亡くなった。動揺しながらも必死で情報を集め、育てていこうと覚悟を決めていた中での別れ。名前は一心(いっしん)君と名付けていた。「独りぼっちになり、しばらくは外に出る気力もなかった」と瑞穂さんは振り返る。

 2人は、18トリソミーで子どもを亡くした親や子育て中の親たちがつくる任意団体「Team(チーム)18」が全国で開く写真展に同年10月から参加し、写真や一心君へのメッセージなどを寄せた。活動を通じて知り合いが増え、「子どもたちのために何かできないか」と考えるようになったという。16年末、映画の自主上映を目指してホームページを立ち上げたところ反響を呼び、寄付や上映会参加の申し出が相次いだ。

 瑞穂さんは「同じ境遇の人と出会うことで『一緒に進もう』という気持ちになった」と語る。上映会当日には、自らが講師として教えているダウン症の子どもたちによるダンスも披露される予定。チーム18の写真展はこれまで県内で開催されていないため、悟志さんは「いずれ県内でも開きたい」と話す。

 ■沼津で4日、2本無料上映

 映画の無料上映会は4日午前10時から、沼津市大諏訪の片浜地区センターで開く。さまざまな家族の姿、命の誕生を追った豪田トモ監督の「うまれる」(2010年)と「うまれる ずっと、いっしょ。」(14年)の2本をそれぞれ午前10時、午後2時から上映する。

 両作品に出演している18トリソミーの松本虎大君一家がゲスト参加する予定。ダウン症の子どもたちでつくる「スマイルズ」などがダンス発表を行う。座席数に限りがある。入場希望者は「チーム18沼津」のホームページ<http://satoshanks.wixsite.com/mysite-67>から問い合わせる。



 <メモ>18トリソミー 通常2本ある18番染色体が3本になる先天性の疾患で、胎児期からの成長の遅れや心疾患などの重篤な疾患を合併することが多い。海外の調査では1歳までの生存率が10%との報告もある。国立成育医療研究センターによると、出生児3500~8500人に1人の頻度で発症する。

静岡新聞社