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14歳・藤井四段20連勝!初体験「千日手」指し直しにも冷静対応

6/3(土) 6:13配信

スポーツ報知

 将棋の史上最年少棋士で中学3年生の藤井聡太四段(14)が2日、大阪市福島区の関西将棋会館で指された棋王戦予選6組決勝で、澤田真吾六段(25)を破り、昨年12月のデビュー以来無敗の連勝記録を「20」に更新した。公式戦では初体験の「千日手」の指し直しにも冷静に対応し、持ち前の終盤力で劣勢から大逆転。約10時間半に及ぶ死闘を制し、史上最多記録の28連勝超えを視界にとらえた。

 脅威の粘り腰だった。午後7時半過ぎ。「藤井四段危うし」の流れで約60人の報道陣がざわつきながらスタンバイする中、桂馬をタダで捨てる妙手で局面が一変した。持ち時間を使い切って一分将棋の澤田六段をじりじり追いつめ、形勢逆転すると、約1時間後の午後8時27分には勝利を手にした。

 終局後、ハンカチで額の汗をぬぐったスーパー中学生は「全体的に苦しい将棋だったと思います。5五角成(137手目)から勝ちを意識した」と、いつものたどたどしい口調で語った。一方、今年度の公式戦無敗(7勝)の実力者・澤田六段は“連勝ストッパー”になり損ね、「強いのは最初から分かっていた。五分五分のつもりでやったが…実力不足」と白旗を上げた。

 20連勝は、有吉道夫九段(81)が1984年に記録した連勝記録に並んで歴代6位タイ。神谷広志八段(56)が1986~87年度に記録した28連勝にあと「8」と迫った。「自分の実力からすれば幸運としか言えないですが、ここまで連勝できたのはうれしい」と話す一方「連勝は意識せず、一局一局指していきたい」と平常心を強調した。

 これまでの公式戦では未体験の局面も乗り越えた。対局は澤田六段の先手で午前10時に始まったが、同じ局面が4回現れる「千日手」が午前11時28分に61手で成立。通常なら30分後に指し直しとなるが、正午から昼食休憩があるため、両者合意の上で、午後12時40分からの指し直しが決定した。 藤井四段は好物の麺類ではなく、近くのレストランから「珍豚美人(ちんとんしゃん)」という豚肉弁当を取り寄せ、エネルギー注入。8戦ぶりの先手に変わり、豊富な持ち時間を使って考慮。終盤の劣勢をひっくり返した。

 勢いが止まらない藤井四段の次の公式戦は、7日に行われる上州YAMADAチャレンジ杯。持ち時間20分で切れたら一手30秒という早指し将棋で、午前の都成竜馬四段(27)に勝てば、午後に最大2局ある。3局すべて勝てば1日で23連勝まで一気に記録を伸ばし、歴代単独3位に躍り出る。

 その後も連勝すれば、21日に再び相まみえる澤田六段との王将戦1次予選で最多タイに“王手”をかける。

 ◆棋王戦(きおうせん) 8大タイトル戦のひとつ。予選トーナメント通過者8人とシード約20人によるトーナメントを勝ち抜いた挑戦者が棋王と5番勝負を戦い、3勝した者が棋王となる。挑戦者決定トーナメントは変則式でベスト4以上は2敗すると敗退するシステムで、藤井四段はストレートにいくなら7連勝が必要。現棋王は渡辺明竜王・棋王で現在5連覇中。

最終更新:6/3(土) 8:05
スポーツ報知

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