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会津-日光 難所解消へ 広域観光活発化に弾み

6/2(金) 9:12配信

福島民報

 国土交通省は平成29年度、会津地方と栃木県日光市を結ぶ121号国道の難所解消に向け、同市の川治温泉付近などで現地調査に着手する。一帯は道幅が狭く、大雨で通行が規制されるため両県が改良を求めていた。栃木県側の道路環境が改善されれば、会津、日光両地域の県境をまたいだ広域観光がさらに活発化する。
 121号国道の川治温泉付近は片側一車線だが、十数キロにわたり道幅が狭くカーブが連続する区間が続く。観光バスや大型トラックの擦れ違いが困難な箇所も多く、落石やのり面崩落がたびたび起きている。
 同国道の南会津町から日光市までの延長60キロ区間は平成10年6月、「栃木西部・会津南道路」として地域高規格道路の候補路線となった。地域高規格道路は速度60キロ以上で走行できる自動車専用道となり、現道に比べて格段に環境が改善するため福島、栃木両県の沿線自治体や住民が国に早期の改良を要望してきた。
 これを受け、国交省は29年度予算で初めて調査費150万円を計上し、5月26日付で道路管理者である栃木県への交付を決定した。
 調査は川治温泉周辺を中心に行われ、優先工事区間や整備手法の大枠を固める。栃木県は難所のバイパス化を視野に入れており、30年度当初までに国交省と事業実施に向け協議に入りたい考えだ。可能な限り早く整備を始めるため、国の直轄権限代行事業としての採択を求める方針。
 日光市には日光東照宮などを含む世界遺産「日光の社寺」や日光国立公園があり近年、外国人を中心に観光客が増加している。一方、会津地方には歴史や文化、美しい農山村の風景など外国人旅行客にとって魅力的な観光資源が豊富にある。新たな幹線道路が完成すれば、観光客が両地域を行き交いやすい環境が整う。災害時には東北、常磐両自動車道の代替路として、住民の避難や物流に活用できる。
 栃木県交通政策課は「(調査費の交付決定は)国に整備の必要性を初めて認めてもらった形だ。早期着工に向け取り組みたい」としている。
 一方、福島県は28年度から、栃木、茨城、東京の3都県と連携し、外国人旅行者の誘客に力を入れている。県観光交流局の橋本明良局長は「日光と会津を結ぶ陸路が整備されれば、県内への誘客に大きな弾みがつく」と期待している。

■会津縦貫道も整備進む

 福島県の地域高規格道路「会津縦貫道」は121号国道を改良する形で整備される。会津若松市から南会津町までの「会津縦貫南道路」は延長約50キロで現在、下郷町から南会津町までの約18キロでバイパス化工事などが進められている。
 一方、喜多方市と会津若松市を結ぶ「会津縦貫北道路」は延長約20キロのうち、喜多方-会津若松北インターチェンジ(IC)間の13・1キロが27年に開通した。

福島民報社

最終更新:6/2(金) 9:55
福島民報