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野村萬斎、片岡愛之助…“伝統芸能”を背負いながらも挑戦をためらわない俳優たち

6/2(金) 7:10配信

dmenu映画

6月3日に公開される『花戦さ』は、野村萬斎が戦国時代に実在した池坊専好という京都の花僧に扮するエンタテインメント時代劇。主演の野村萬斎は言わずと知れた狂言方和泉流の狂言師であり、共演の市川猿之助も歌舞伎役者です。今回は、彼らのように日本の伝統芸能を背負いながらも、映画やドラマで活躍する俳優たちを紹介します。

【画像】カジュアルな野村萬斎

「市川中車」の名を継いだ怪優…香川照之

2011年に九代目市川中車を襲名して歌舞伎界へ進出したのが、香川照之です。彼の父親は、歌舞伎役者の二代目市川猿翁。しかし3歳の時に両親が離婚したため、彼は母に引き取られ女手一つで育てられてきました。俳優デビュー後は、歌舞伎とは無縁のままその実力を確固たるものにしています。脇で出演してもその圧倒的な演技力で主役を食らうこともある、まさに怪優と呼ぶに相応しい俳優です。

歌舞伎の世界では芸名を統一すべきという仕来たりがあり、本来ならば襲名後、市川中車のみを名乗るべきところでした。しかし、俳優としての実績を考慮されたことで、ドラマや映画ではそのまま香川照之を名乗ることが許されたといいます。実はこれは歌舞伎界では特例の措置だとか。これまで彼の築き上げてきたものが、歌舞伎界にも認められたということでしょう。

歌舞伎界初、しかも唯一の仮面ライダー俳優…片岡愛之助

愛之助から連想された“ラブリン”の愛称で知られる歌舞伎役者・片岡愛之助。テレビドラマ「半沢直樹」(2013年)ではおネエ口調のエリート官僚役で注目を集めた彼は、歌舞伎とは無縁のスクリュー製造工場を営む家庭の生まれ。実家の工場で子どもがウロチョロするのは危ないという理由で、松竹芸能のタレント養成所に習い事の一環として通っていたそうです。

その後、片岡愛之助は本名の「山元寛之」の名で歌舞伎の舞台に立つようになります。その才能と意欲を十三代目片岡仁左衛門に見出され、二代目片岡秀太郎の養子となって上方歌舞伎の伝統を継ぐことになりました。

実は片岡愛之助は、歌舞伎界初で唯一の仮面ライダー俳優です。彼の演じた仮面ライダーマルスは、『劇場版 仮面ライダー鎧武 サッカー大決戦! 黄金の果実争奪杯!』(2014年)に登場したライダー。自らを新世代の神と称する謎の男という役どころでした。このオファーがきた時は、「まさか歌舞伎役者に仮面ライダー役がまわってくるとは」と歌舞伎界に大きな衝撃を与えた模様。しかし、本人は昔からライダーファンだったため、2つ返事でOKしたそうです。

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最終更新:6/2(金) 7:10
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