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札幌市議、政務活動費で株投資指南本購入 疑問残る支出なお

6/2(金) 7:01配信

北海道新聞

出張、誰と会ったか不明 領収書に宛名なし

 札幌市議会が1日に公開した、2016年度に各会派に交付された政務活動費の収支報告書によると、交付総額3億2160万円のうち2億9082万5546円が使われ、執行率は90・4%と前年度より3ポイント上がった。同時公開された全ての領収書のコピーを調べたところ、市民が首をかしげるような支出は依然なくなっていない。

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 執行率は過去5年で2番目に低かった。市議会事務局は「確認した限り、(支出ルールを定めた)手引きに反するものはなかった」と説明する。

 ただ、多くの市議が行っている道外出張の清算では、「神戸市議と意見交換」などと書き添えるだけで、誰と会ったのか分からないケースが複数見つかった。宛名がないまま提出された航空券の領収書もあった。市議の良識に任せているのが現状で、適正かの精査は難しい。

「世界経済の展望は札幌とも連動している」

 自民党では親族や親族の経営する会社に事務所費として家賃を支払っている例があった。手引きでは認められているが、以前から「身内への利益提供につながりかねない」(市民団体幹部)との懸念がくすぶる。民進党市民連合は、民進党札幌(旧・民主党札幌)に資料作成費などで約2千万円を払った。業務の詳細が分からず、「一部は政務調査活動として認められないのでは」との指摘も出ている。

 また、ある市議は資料として書籍「2年で1億円! EU、アメリカ、中国は総崩れ! ひとり勝ちする日本株!」を資料として買っていた。題名からは市政に資するのか判断が難しいが、購入した市議は「世界経済やアベノミクスの展望について考えられる本として手に取った。経済の動きは札幌とも連動している。政策を考える際に役立つと考えている」と話した。

領収書閲覧は議会図書室のみ ネット公開なし

 政務活動費は議員の調査・研究のため、報酬とは別に支給される。札幌市議会は1人当たり月額40万円で、政令市20市で6番目に高水準だ。お金の使い道が分かる領収書のコピーが閲覧できるのは、市役所15階の議会図書室に限られ、インターネットで公開する先進自治体との差はあまりに大きい。

 収支報告書と政務活動概要報告書はネットで見られるが、領収書コピーの閲覧は議会図書室(平日の午前8時45分~午後5時15分)に足を運ばなければならない。政令市では京都や神戸など5市が領収書のネット公開に踏み切っている。

北海道新聞社

最終更新:6/2(金) 9:43
北海道新聞