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青森県産リンゴ輸出 八戸港から香港へ/上組(神戸)

6/2(金) 11:48配信

デーリー東北新聞社

 国内外で物流事業を手掛ける港湾運送大手の上組(神戸市)は1日、取材に対し、青森県産リンゴを八戸港から香港に輸出する試験的な海上輸送を行うと明らかにした。8日にコンテナに入れて内航船に積み込み、現地到着までの輸送時間やリンゴの状態・品質などを検証する。同港から直接、外航路で輸出する体制も視野に入れて取り組みを進める方針。同港のリンゴ輸出が本格実施されれば、港湾の利用促進やコンテナ取扱量の拡大につながり、成果が注目される。

 八戸市商工課によると、同港を活用した県産リンゴの輸出は、台湾に寄港する「東南アジア航路」が2012年4月に廃止されてから途絶えている。

 上組によると、今回の輸送試験は、県産リンゴを産地に近い港から輸出する体制を構築するのが狙い。輸出先は需要の伸びが高い香港をターゲットとした。

 物流業界の課題であるトラック運転手の労務管理や人手不足を背景に、貨物の輸送を陸送から海運に移行する「モーダルシフト」の推進も見据えている。

 担当者は「リンゴの輸出量を増やしていく中で、八戸港を活用した仕組みを作りたい。一定の物量を確保できれば、輸送コストの削減につながる」と話す。

 輸送するリンゴは10キロ入りのケース150箱分で、冷凍・冷蔵機能が付いた20フィートのリーファーコンテナ1本に入れる。大果大阪青果(大阪市)北部支社、商社のTRAVESIA(同)との共同実施で、集荷は平川市の移出業者「マルジン・サンアップル」が担う。

 8日に八戸港ポートアイランドにある上組の「八戸定温物流センター」でコンテナ詰めした後、内航船で運び、13日に横浜港で外航船に積み替える。香港到着は11日後の19日の予定。

 現在、県産リンゴは京浜港や阪神港などから輸出されている。国内の陸送を考慮しても、台湾や香港に到着するのは5日前後と短期間で、八戸港を利用した場合の約半分の日数で輸出が完了している。

 上組の担当者は「輸送時間を短縮するには、八戸港から直接、外航路で台湾や香港に輸出することが必要となるため、船会社に航路開設を働き掛けたい。テスト輸送の結果次第では、東南アジア方面などへの輸出も検討する」とした。

デーリー東北新聞社