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ジャバーが夢の全仏で、宗教とスポーツをやりくり [女子テニス]

6/2(金) 10:30配信

THE TENNIS DAILY

 フランス・パリで開催されている「全仏オープン」(5月28日~6月11日/クレーコート)の女子シングルス2回戦。

第6シードのチブルコバが2回戦でラッキールーザーのジャバーに敗退 [全仏オープン]

 スポーツと信仰をやりくりすることが、オンス・ジャバー(チュニジア)が全仏オープンで夢のスタートを切る助けとなった。

 初のロラン・ギャロス(全仏)のシングルス本戦をプレーしているジャバーは、水曜日に第6シードのドミニカ・チブルコバ(スロバキア)をストレートで下し、キャリア初のグランドスラム大会3回戦に進出した。

 チュニジア人である彼女はイスラム教徒だが、先の金曜日に始まり、6月24日に終わるラマダンの間(約1ヵ月、日中の飲食を断ち、神の恵みに感謝する、イスラム教徒の義務のひとつ)、大会中は絶食を行わない。

 ジャバーは反対に、大会後に罪滅ぼしを行う、ある種のクレジット(執行猶予)システムを使うと言った。

「ラマダンについて考えるのは難しいわ」と、ジャバー。「私は食べても飲んでもいけないのだけれど、それを30日連続で行うことはできない。でも次のラマダン前に間違いなくやらなくてはいけないの」

 22歳のジャバーは、全仏が始まる前には、グランドスラム大会でたった2試合をプレーしたことがあるだけで、ほかの選手が棄権したためのラッキールーザーとして全仏出場権を得たにすぎなかった。しかし彼女は、このチャンスに怖気づきはしなかった。

 ジャバーはチブルコバに6-4 6-3で勝ち、グランドスラム大会の3回戦に進出した初のアラブ人女性となった。彼女はまた、ロラン・ギャロスでそれをやってのけた20年ぶりのラッキールーザーでもある。

 ジャバーが決めた30本のウィナーの中には、たくさんのドロップショットがあった。そして3度目のマッチポイントで、チブルコバのダブルフォールトによって勝利をものにした。ジャバーはチュニジアの国旗を受け取るため、チームのもとに駆け寄りながら涙を抑えることができず。彼女はその国旗を頭上に掲げた。

「私が勝つとき、私はアラブの世界を代表している。負けるときには、私はただのオンス・ジャバーであるよう努めている」と、彼女は微笑みを浮かべて言った。「私たちは小国の民。アラブの世界では、何かいいことをやったとき、その人はチュニジアの出身、あるいはモロッコや、他のアラブ国の出身者となる。そういうときには、彼らは私たちに興味を持つの」。

「私にとって、ことは、もはやチュニジアだけはなく、アラブの国全体、アフリカ大陸にかかわることになる。驚くべきことよ。私の国が、日に日に大きくなっていくかのように感じるの」

 昨年10月にトップ8によるWTAファイナルズで優勝したチブルコバにとっては、“またも“の失望を誘うパフォーマンスとなった。彼女は今年、クレーで連勝することができないまま、パリにやって来ていたのだ。

「今日、何が起こったのかわからないわ。だって、大会前に、本当にいい感じを覚えていたのよ。1回戦のときも感触はすごくよかったのに。今日は、何ひとつうまく機能しなかった。私は軟弱で、彼女にアグレッシブなプレーを許してしまっていた」とチブルコバは言った。

「サービスからリターンまで、本当に何ひとつうまくいっていなかった。私の武器のすべてが、今日は姿をひそめていたわ」(C)AP (テニスマガジン/テニスデイリー)

Photo: 2017 French Open Tennis Tournament - Day Four. Ons Jabeur of Tunisia celebrates her victory over Dominika Cibulkova of Slovakia in the Women's Singles second round match match at the 2017 French Open Tennis Tournament at Roland Garros on May 31st, 2017 in Paris, France. (Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)

最終更新:6/2(金) 10:30
THE TENNIS DAILY