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【ライターコラムfrom湘南】センターバックでチャンスをつかんだ山根視来が実戦で得た経験と課題

6/2(金) 16:47配信

SOCCER KING

 最終ラインに背番号13を見止めるようになって久しい。山根視来は今季、これまで主戦場としてきた中盤ではなく3バックの一角を指揮官に託され、開幕からコンスタントに出場を重ねている。一度もリーグ戦のピッチに立てなかったプロ1年目の昨季を思えば、その活躍は目覚ましい。第14節アビスパ福岡戦以降はアンドレ・バイアと2センターバックに並び立ち、同じく持ち味のドリブルで攻撃に厚みをもたらすなどさらに幅を広げつつある。

 だが経験を重ねるほど課題も浮かび上がる。とりわけ0-1で敗れた前節のモンテディオ山形戦に自省は尽きない。

「コーナーキックの守備で1回マークを外しましたし、流れのなかで(GK秋元)陽太くんに助けられた場面もありました。ほかのプレーどうこうよりもまず、DFなのにゴール前の局面で軽率なことをしてしまった」

 つねに必死にプレーし、1対1にも非凡な強さを示す山根の本来を思えば、前節の局面における失態は、らしくない。背景には以前の反省もあったようだ。

「前の週にカウンターのチャンスで出て行かなかった場面があって、逆に山形戦では点を取りに行こうとする意識がよくないほうに出てしまったように思います」

 あらためて自身に矢印を向ける。

「振り返ってみると、当初はセンターバックとして絶対にやらなければいけないことだけに集中していた。だから外すことがなかったんですけど、いまは自分がもっと運ばなければいけないんじゃないかといった余計なことを考え出して、これまでやっていたことが疎かになっていたかもしれない」

 情けないと、そう唇を噛むが、しかしこれもきっと深化に欠かせぬプロセスに違いない。前節の内容を踏まえ、チームもまた両ゴール前の攻防にフォーカスし、ハードなトレーニングを積んでいる。

「ゴール前でどれだけ体を張れるか、1回のチャンスを決められるか」週末を見据え、山根は大切にすべきを語る。

「両ゴール前の局面で体を投げ出すことは、戦術どうこうではなく、自分次第。いまここでやらなければダメだと、みんなも感じていると思います」

 チームと自身の矢印がシンクロする。湘南の一員としてやるべきを再確認し、そうして自らの特徴をピッチに傾ける。

文=隈元大吾

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最終更新:6/2(金) 16:47
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