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生身の為替トレーダー、最後まで生き残るのはアジアか-その特殊事情

6/2(金) 13:35配信

Bloomberg

ますます絶滅危惧種に近づいている生身の為替トレーダーだが、彼らが最後まで生き残る地域の一つはアジアとなりそうだ。

電子トレーディングプラットフォーム運営LMAXエクスチェンジのデービッド・マーサー最高経営責任者(CEO)の予想では、G10通貨のディーリングは2025年までに完全に電子化される。G10通貨は1日当たり5兆1000億ドル(約570兆円)が取引される為替市場で圧倒的な割合を占める。コンサルティング会社グリーンウィッチ・アソシエーツによれば、取引規模の大きい投資家の間では既に15年の時点で、世界の通貨トレーディングの約76%が電子化されている。

プライシングや手数料の透明性向上に対する要求の高まりが電子化への移行を加速させている。世界的な金融危機以降、各行がより広範囲にわたる人員削減やコスト引き下げに取り組んでいることも一因だ。

だがアジアでは取引が細っていることが支障となっている。市場の特異性も影響している。ベトナム・ドンやインドネシア・ルピアのような比較的流動性の低い通貨では、人間のトレーダーによるチェックを投資家が望んでいる可能性がある。

マーサーCEOは「アジアではスピードはそれほど重要でない。取引の大半は依然ロンドンやシカゴ、ニューヨークで行われているため、プライスディスカバリーはそう簡単ではない」と述べた。

また、政策当局者が影響力を行使したがる傾向にあるアジアでは為替取引に規制が多く、投資家はヘッジ手段などにオフショアのノンデリバラブル・フォワード(NDF)をしばしば使う。NDFはその複雑さのため、生身のトレーダー同士が通常電話で取引する。

原題:March of FX Machines Bogs Down in Asia, Where Human Traders Rule(抜粋)

Netty Idayu Ismail, Garfield Clinton Reynolds

最終更新:6/2(金) 13:35
Bloomberg