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「札幌もA330投入する」ハワイアン航空社長に聞く事業戦略

6/3(土) 21:51配信

Aviation Wire

 日本人に人気の高いハワイから、羽田など日本の3都市4空港へ乗り入れるハワイアン航空(HAL/HA)。2016年冬ダイヤからは、ホノルルから羽田へ週11往復のほか、ハワイ島・コナからも週3往復運航している。

【A330新仕様機の機内】

 日本航空(JAL/JL、9201)は9月、成田-コナ線を7年ぶりに復活させ、全日本空輸(ANA/NH)は2019年春から成田-ホノルル線にエアバスA380型機を投入し、大量輸送を計画するなど、ハワイ路線の競争激化が予想される。

 これら競合となる航空2社への対応策や、A330-800neo導入の進捗、改称が話題となったダニエル・K・イノウエ(ホノルル)国際空港の現状など、日本の営業チームのねぎらいを兼ねて来日したマーク・ダンカリー社長兼CEO(最高経営責任者)に話しを伺った。

◆コナ週3往復が適正

──2016年12月に開設したコナ-羽田線、状況は。

ダンカリー社長:日本から直接、コナに飛ぶことができる路線ができたことで、利用者からの評判も良い。私たちもエキサイトして取り組んでいる。小規模な市場で、1日平均で114人が利用している。

 新たな市場で、これから進化していくことになる。私たちも、時間をかけて育てていくものと捉えている。日本からハワイへ向かう利用客の95%はホノルルへ行く。

──現在は週3往復を運航している。増便は。

ダンカリー社長:それぞれの市場に対し、どれくらいの頻度が適正なのか、継続的に評価しており、現在の規模であれば、週3往復が最適解だ。利用者の反響にも満足している。利用者の中には、コナとオアフ(ホノルル)どちらにも行きたい人もいる。諸島内路線のサービスもできるので、こうしたニーズを叶えることもできる。

◆札幌にもA330新仕様機

──日本路線では、札幌線以外にA330-200の新仕様機を導入している。札幌線への展開は。

ダンカリー社長:今後投入していく。具体的な日程は検討中だが、2018年前半になるだろう。新仕様機には、フルフラットシートのビジネスクラスと、「エクストラコンフォート」と呼ぶプレミアムエコノミーを導入している。

 札幌線は2012年に就航した。日本のチーム(ハワイアン航空のスタッフ)も頑張り、需要を押し上げてくれた。旅客数も伸び、満足している。

──撤退した福岡と仙台、再就航の見込みは。

ダンカリー社長:日本でのサービス拡大を考えている。就航地は発表する段階ではない。(18機導入予定の)A321neoの納入が遅れ、年内の就航が厳しい状況だ。

──A321neoを受領後に日本路線を拡充する、ということか。

ダンカリー社長:正確に言うと、A321neoを日本路線に投入する、ということではない。現在米本土には、A330を運航している。それをA321neoに変更し、日本路線に充当する。

 日本のチームが頑張ってくれたおかげで、ここ数年伸びてきている。日本市場は戦略的に重要なので、機材が許す限り成長させていきたい。

──2019年に受領予定のA330-800neo、進捗は。

ダンカリー社長:6機を発注しているが、製造元(エアバス)と交渉している最中だ。A330neoが適切か、ほかの機材が適切かを交渉中で、決定事項ではない。今のところお伝えする事柄はない。

◆JAL/ANA対抗策

──JALが成田-コナ線を9月に就航させると、コナ線の寡占が崩れる。対抗策や考えは。

ダンカリー社長:航空業界で競争することは、当たり前のこと。私たちは羽田を発着していること、出発・到着時間が利用者にとって都合の良い時間帯であること、コナからの乗り継ぎなど、アドバンテージがある。

──ANAが2019年春からA380を成田-ホノルル線に投入し、1便につき最大600人近く運べるようになる。マイルでの特典航空券や廉売などが考えられるが、対抗策は。

ダンカリー社長:JALもANAも素晴らしい会社であり、競合としてリスペクトしている。日本の利用者にとって魅力的な航空会社であると思う。この2社と競合するのは当然のことで、今後も続いていくものだと思う。日本市場でハワイアン航空が成功できているのは、私たちにアドバンテージがあるからだ。

 私たちはハワイアンスタイルのサービスを提供し、「ハワイ体験」を求める日本の利用客から評判が良い。機内ではビジネスクラスのフルフラットシート、プレミアムエコノミーでは足元の広い席を用意し、(エコノミーとは異なる)アメニティも提供している。日本語を話す客室乗務員も乗務している。

──ANAの対抗策として、増便などを考えているか。

ダンカリー社長:いくつかアイデアはある。A321neoを2018年に受領するまでは期待できないが、整ってくれば発表できる。

──ホノルル国際空港は4月、ダニエル・K・イノウエ元上院議員の功績を讃え、名称を「ダニエル・K・イノウエ国際空港」に変更した。

ダンカリー社長:米国では重要なインフラ施設に、そのコミュニティに貢献した政治家の名前を付けることは、よくあること。ハワイでは、イノウエ元上院議員以上に貢献した人は、いないのではないか。名前を冠されるのは、適切なことだ。認知度はこれから上がっていくだろう。

Yusuke KOHASE

最終更新:6/3(土) 21:51
Aviation Wire