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注目の“神奈川ダービー”、ポゼッションの川崎F対カウンターの横浜FMの構図は変わらず?

6/3(土) 18:53配信

GOAL

■J1第14節 横浜F・マリノスvs川崎フロンターレ(6月4日:日産スタジアム 17:00)

注目の“神奈川ダービー”は川崎フロンターレが勝ち点22の5位、横浜F・マリノスが川崎Fと勝ち点2差の8位という状況で行われる。直近の川崎Fは3連勝で8得点無失点。しかもAFCチャンピオンズリーグで準々決勝への進出を決めて波に乗っている。一方の横浜FMも引き分けを挟んで3勝を挙げている。5月31日に行われたYBCルヴァンカップの第7節はサンフレッチェ広島に1-2で敗れてグループステージ敗退が決まったが、3-1で勝利したJ1第13節の清水エスパルス戦から11人全員を変更するという完全な“ターンオーバー”を敷いた結果でもあり、主力は良い状態で川崎Fに挑めるはずだ。当然、両者のライバルとしてのプライドもあるが、この結果がここから代表ウィークを挟んで夏場に入るシーズンに大きく影響しうる。

昨年のリーグ戦は2試合とも川崎Fが勝利しているが、同年9月25日の第2戦は土壇場に二転三転する大接戦の末に川崎Fが3-2で勝利している。川崎Fのポゼッションと横浜FMのカウンターがぶつかり合う構図は昨季と変わらないだろう。基本的には「4-2-3-1」同士の対戦で、ここまで浦和レッズに次ぐリーグ2位のポゼッション率である60.7%を記録している川崎Fがボールを持つ。横浜FMは中盤のプレッシングでボールを奪い、5月31日のルヴァンカップ・広島戦でケガから復帰した齋藤学やマルティノスのドリブルをシンプルに生かすスタイルで川崎Fのディフェンスを脅かすはず。

■横浜F・マリノスのポイント

とはいえ、ここ数試合は後ろの組み立てから齋藤やマルティノスをインサイドに入れて、左右のサイドバック(SB)がワイドに高い位置を取る時間帯も目だった。横浜FMにとって痛いのは前線のポストプレーで2列目に前を向かせる伊藤翔の負傷だ。ここまで“ジョーカー”としての起用が多かったウーゴ・ヴィエイラ、あるいは富樫敬真がリーグ戦では12試合ぶりに先発する選択肢があるが、どちらにしてもより縦のスピードアップを意識した攻撃になることが予想できる。

特にここまでチームトップの4得点をマークしているウーゴ・ヴィエイラの得点は全て途中出場であげたもの。それを踏まえてエリク・モンバエルツ監督がどういうチョイスをするかは川崎F戦の勝敗だけでなく、今後の起用法にも関わってくるかもしれない。

■川崎フロンターレのポイント

ここまで12試合で19得点の川崎Fは、4得点をあげているエースストライカーの小林悠に加え、新加入の阿部浩之が新たなゴールゲッターとして浮上してきている。昨季まで所属したガンバ大阪ではサイドアタッカーとして主にチャンスメークをしていたが、新天地の川崎Fでは小林や同じく新戦力の家長昭博らと近い距離で速いパスをつなぎ、ペナルティエリア内で勝負するケースが増えた。小林がシュート27本で4得点であるのに対し、阿部は13本で同じ4得点を決めている。“シャドー”としての役割をしっかりとこなせている証拠だ。

■試合全体のポイント

横浜FMから見れば小林はもちろん、阿部に良い形でボールが入らない様にする必要がある。ボールサイドに人数をかける守備スタイルだけに、そこにボランチの1人が寄るとインサイドにスペースが生じやすい。例えば川崎Fの中村憲剛が左SBから上がる車屋紳太郎にパスを通した場合、横浜FMの右SB松原健とサイドハーフのマルティノスが縦に挟み、さらにボランチの天野純がアウトサイドに寄せる場合、中央に残った喜田拓也がバランスを取るが、1人で広範囲をカバーすることはできないため、その脇で阿部や家長にリターンパスを受けられると横浜FMはディフェンスラインが苦しい対応を迫られることになる。

そうしたスペースに侵入されないように、まずはなるべく高い位置をキープすることも大事だが、全体が下がった時にディフェンスの距離を詰めて、合間でボールを受けたアタッカーに、自由に前を向かれない様にしたい。基本的には川崎Fがボールを持って動かし、そこに横浜FMがどう対応してボールを奪い、効果的なカウンターを繰り出せるかという勝負になる。そこで戦術的に拮抗した場合は選手の状況判断さらには1つ1つのミスが勝敗を分ける可能性は十分ある。

文=河治良幸

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最終更新:6/3(土) 18:53
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