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心に刻まれた仲代達矢さんの存在感…“逆輸入女優”目指し修行の日々

6/3(土) 11:00配信

デイリースポーツ

 名優・仲代達矢の演技、存在感は外国人から見ても際立っているようです。日本を拠点に活躍している米国人女優のサラ・マクドナルド(26)が、日本映画について思いをつづりました。

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 今回は映画の話です。私はNHKワールドTVで日本映画を海外に伝える「J-FLICKS(ジェイ・フリックス)」という番組で司会を務めていまして、毎月5本くらいは邦画の新作を見ています。

 印象に残った作品はいくつかあるんですけど、まずご紹介したいのは、6月3日から公開される仲代達矢さん主演の「海辺のリア」です。監督は小林政広さん。撮影の仕方から演技まで高いレベルの作品ですし、仲代さんも素晴らしいですね。

 私が初めて見た日本映画は仲代さん主演の「乱」(黒澤明監督)でしたから特別な存在ですし、時代の離れた2つの映画は両方ともシェイクスピアの「リア王」に基づいているので、仲代さんの演じる2人のリア王を見比べるのは面白いですね。84歳の今も圧倒的な存在感を発揮されている、表現力を高め続けている名優の姿は思い出深い映画として心に刻まれました。

 昨年の公開作では浅野忠信さん主演の「淵に立つ」や、海外でも評価の高いキヨシ・クロサワ(黒沢清)監督の「クリーピー 偽りの隣人」が印象的でした。逆に、海外の作品を見る時間がないんです。今年のアカデミー賞で作品賞などを獲得した「ムーンライト」もまだ見ていなくて。メディアのムーンライト評を読むと、“声のないコミュニティ”を描いた作品が受賞したことで、真実そのままを丁寧に伝えた米国の映画がこの時代にやっと認められたということでした。いずれ見てみたいです。

 日本映画に話を戻すと、前述の「淵に立つ」(日仏合作)のように、国際共同制作が増えていて、浅野さんみたいに日本のビッグな俳優さんがハリウッドで採用されたりしています。その代表格の1人である渡辺謙さんはブロードウェーの舞台にも立たれていますし、どんどん日本の俳優、女優さんを海外で知ってもらえたらなと思います。

 私自身の逆輸入ですか?周囲に「サラは日本で活躍しているアメリカ人だから“リバース渡辺謙”になればいいじゃん」って言われまして、私は「そんな簡単に言わないでください!」と言ったんですけど(笑)。なれたらいいですけど、それはすごいレベルなので頑張らないと。日本で生活し、日本映画を見続けている米国人女優として修行の日々は続きます。でも納豆だけはまだ苦手です…。

 ◆サラ・マクドナルド(Sarah Macdonald)1990年8月12日、米マサチューセッツ州生まれの26歳。14年にNHK連続テレビ小説「花子とアン」でデビュー。女優としてドラマや舞台のほか、情報番組などでも活躍中。