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正木組銃撃初公判、組長が共謀否認 実行犯「撃つ衝動に駆られた」

6/3(土) 8:12配信

福井新聞ONLINE

 指定暴力団神戸山口組系の暴力団正木組(福井県敦賀市)事務所などに昨年2月、銃弾が撃ち込まれた事件で、実行犯と共謀したとして銃刀法違反(発射、加重所持)の罪に問われた指定暴力団山口組系中西組幹部で傘下組織組長の福井市、無職野坂利文被告(50)の初公判が2日、福井地裁(渡邉史朗裁判長)で開かれた。野坂被告は加重所持を認める一方、発射については「共謀していません」と起訴内容を否認した。

 起訴状などによると野坂被告は、中西組傘下組員の大阪市、山本敏行被告(39)=同罪で懲役6年6月判決、控訴中=と共謀し昨年2月23日、正木組事務所や隣接する駐車場に止まっていた車に向け銃弾5発を発射、拳銃1丁と実弾10発を所持したとされる。

 検察側は冒頭陳述で「野坂被告が神戸山口組へ報復する者はいないかと言ったところ、山本被告が申し出た」と指摘。野坂被告は、山本被告から示された発砲計画や拳銃の手配依頼を了承、携帯電話を手渡すなど共謀が成立するとした。

 弁護側は「発射を指示したことはない。犠牲者を出すのは愚かだと考えており、発砲することは予期していなかった。発射については無罪だ」と反論した。

 山本被告の証人尋問では、検察官が捜査段階の供述調書を読み上げ、野坂被告との共謀を指摘したが、山本被告は「拳銃を撃つ気はなかった。(組事務所前に立ったときに)撃ってみたいと衝動に駆られた」と述べ、野坂被告の指示ではなかったと主張した。

 最高刑が無期懲役の銃刀法違反罪(発射)は裁判員裁判の対象になるが、福井地裁は今年2月、山口組と神戸山口組の対立抗争状態により「裁判員の生命や身体などに危害が加えられる恐れがある」として対象から除外、裁判官のみでの審理とした。

 5日に被告人質問、6日に論告求刑があり、12日に判決が言い渡される。

福井新聞社