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マイクロソフトが認めた創業4年目VB、PFNの「日本のAIベンチャー魂」

6/3(土) 13:57配信

日刊工業新聞電子版

■PFNの深層学習技術を評価して協業へ

 日本の人工知能(AI)ベンチャーもなかなかやるじゃないか ―― そんな声が聞こえてきそうな提携発表が先頃あった。創業4年目に入ったばかりのPreferred Networks(PFN)が米マイクロソフトと、ディープラーニング(深層学習)ソリューション分野で戦略的協業を発表した会見がそれだ。今回はこの話を取り上げたい。

 両社の提携内容は既報の通り、マイクロソフトのクラウドサービス「Microsoft Azure」とPFNの深層学習技術を連携させ、各業種業態のビジネス課題を解決する深層学習ソリューションを提供していくのが骨子だ。

 マイクロソフトもクラウドサービスとともに最先端のAI技術開発および関連APIの提供などに注力しているが、PFNの深層学習技術を高く評価して協業を持ちかけたようだ。

 PFNは、IoT(Internet of Things)にフォーカスした深層学習技術のビジネス活用を目的として2014年3月に創業。デバイスが生み出す膨大なデータを、ネットワークのエッジで分散協調的に処理する「エッジヘビーコンピューティング」を提唱し、交通システム、製造業、バイオ・ヘルスケアの3つの重点事業領域においてイノベーションの実現を目指している。

 具体的なソリューションとしては、深層学習フレームワーク「Chainer(チェイナー)」、および深層学習プラットフォーム「Deep Intelligence in-Motion(DIMo、ダイモ)」と呼ぶソフトウェア群を提供。日本のAIベンチャーとして最も注目される1社である。

 そんなPFNとマイクロソフトの提携で注目されるのは、技術の連携を軸として、人材育成やマーケーティングについても協業していくことを打ち出している点だ。とかく超大手企業とベンチャーの提携では、超大手企業がベンチャーの技術を取り込む形で、主従関係がはっきりしている場合が少なくないが、今回の両社の提携は協業範囲の広さから対等な関係にあるように見て取れる。

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