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米・トランプ大統領、パリ協定から離脱表明 麻生財務大臣「その程度の国」

6/3(土) 16:27配信

AbemaTIMES

 アメリカのトランプ大統領は「アメリカはパリ協定から離脱し、厳しい経済的重荷を背負うのをやめる」と地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」から離脱することを発表。環境よりも経済を優先させたいという従来の考え方が改めて示された。

 「パリ協定」とは、地球温暖化対策の国際的な枠組みだ。世界全体の温室効果ガスの排出量をできるだけ早く減少に転じさせ、2050年以降に実質的にゼロにすることを目標に掲げており、2016年9月に世界1位と2位の排出国である中国とアメリカがそろって締結を発表したことで、次々と各国が締結し、2016年11月に発効された。

 離脱表明直後のホワイトハウス前には抗議する人が詰め掛け「北朝鮮ですら署名している。トランプ氏は化石燃料会社の社長の金もうけにしか関心がない」と批判した。自らの遺産を覆された形となったオバマ前大統領は、トランプ政権ではなくて「州や市や企業が今後、温暖化対策を進めてくれるだろう」と期待。それに呼応するかのようにニューヨークなど3つの州の知事が今後、連合を組んで独自に温暖化対策を進めることを発表した。

 一方、環境問題に関心の薄い共和党トップのマコネル議員は「トランプ大統領は、中間層や炭鉱労働者を失業の危機などから守る決意を示した」と評価。ただ、反対の声が圧倒的に多いのが現状で、企業でもグーグルやアップルなど25社が離脱の発表前に新聞に意見広告を出し反対している。

 日本政府でも菅官房長官が「気候変動問題は、国際社会全体が取り組むべき課題だ」と強調。麻生財務大臣は「もともと国際連盟を作ったのはどこだ?アメリカが作った。どこが入らなかった?アメリカだ。その程度の国だと思っている」と厳しい表情をみせた。

 各国からも批判的な声が相次いでいる。フランスのマクロン大統領は1日、トランプ大統領が掲げる「メイク・アメリカ・グレイト・アゲイン」を皮肉った「Make our planet great again(地球をもう一度、素晴らしいものに)」という形で離脱を非難した。

 フランスはEU(ヨーロッパ連合)主要国であるドイツ、イタリアとともに共同声明を発表し「アメリカの協定離脱の決定は遺憾であり、私たちはパリ協定の実現に向けて最大限の対応をしていく」。また、世界で最も温室効果ガスを排出している中国も「他国の立場が変わってもパリ協定をしっかり履行する」と表明した。

 世界の二酸化炭素排出量の合計(2015年)は約335億トンで、その中で中国が1位の91.5億トン(27.3%)、アメリカが2位の54.8億トン(16.4%)を占めている。テレビ朝日コメンテーターの名村晃一氏は、アメリカが離脱したことについて「足並みをそろえて何年もかけて作り上げてきたのに、中心的な存在だったアメリカが抜けては一気に壊れる可能性がある」と警告した。

(AbemaTV/原宿アベニューより)

最終更新:6/3(土) 16:27
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