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ごみ屋敷、3割弱が解消 横浜、条例施行の初年度

6/3(土) 7:03配信

カナロコ by 神奈川新聞

 住宅に大量の廃棄物などがある、いわゆる「ごみ屋敷」問題で、横浜市は昨年12月の条例施行後、初年度となった2016年度中にごみ屋敷として93件を把握し、うち3割弱の26件が解消したことを明らかにした。同条例に基づく排出支援のほか、条例制定を機に本人や親族が自主的にごみを撤去した事例もあるなど一定の効果はみられたが、解決に時間がかかっているケースも多いという。

 市健康福祉局などによると、昨年度中に把握したごみ屋敷は93件で、区別では中区が20件で最多、旭区13件、鶴見区と南区が8件と続いた。このうち条例に基づき、本人が整理に同意しながら片付けられないケースについて、区役所と資源循環局が協力して行う排出支援により8件が解消。親族等による撤去なども含めると26件が解消した。

 同局によると、条例制定による周知が広がり、新たなごみ屋敷の掘り起こしにつながったが、区役所が対応チームをつくるなどして部署間連携を進め、解消にも結び付いているという。だが昨年度末時点で残っているごみ屋敷67件のうち、約4分の3は15年以前に把握。解決に時間を要する案件が少なくないことを示している。

 排出支援は丁寧に行われている。ある事例では民生委員や町内会長、親族らの協力を得て本人と接触を図り、本人の気持ちを尊重しながら段階的にごみの排出につなげた。現在進行中の事例では、条例施行後に100回近くも家庭訪問をして関係を築き、本人が抱えている困難を引き出して福祉的な支援を並行しながら、ごみの排出に向けて話し合いを続けているという。

 市は今後、ごみ屋敷となるに至った背景の分析や支援方法などのノウハウを蓄積し、「解決や再発防止につなげたい」としている。