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不戦の誓い児童に 高宮さん、疎開経験語る

6/3(土) 13:17配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜市南区の市立南吉田小学校で1日、同校卒業生の高宮仲一郎さん(81)=港南区=が戦時中に経験した集団疎開などについて児童に話した。栄養失調に陥ったことなどを振り返りながら、不戦の誓いを説いた。

 この日体験談を聞いたのは3年生111人。高宮さんは6年ほど前から横浜大空襲があったこの時期に合わせて、同校を訪れ体験談を伝えている。子どもの目線に合わせるように時折、膝をつきながら、「戦争は絶対に起こしてはいけない」と語り掛けた。

 1945年4月、2歳上の姉と箱根へ疎開した。「出される食事の量は常に少なく、おなかいっぱいになることはなかった」

 空腹をしのぐため、ドイツ人が経営する店でコーヒーの粉を買って食べ、山中で実った野イチゴなどを口にした。こうしたことが原因で消化不良が重なり、栄養失調に。「心も体もくたくたで餓死寸前だった」と話した。

 空襲に関する話では、子どもたちから「防空壕(ごう)で生活すれば被害に遭わないのでは」との質問が出た。高宮さんは防空壕の中は暗くてトイレもなく、生活の場ではないことを説明した上で、「空襲の影響で土が崩れ、閉じ込められて亡くなった人もいる」などと答え、子どもたちは真剣な表情で聞き入っていた。