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村の電力をまかなえる!? ポルシェとル・マン24時間に関する『36』の興味深い数字

6/3(土) 10:15配信

オートスポーツweb

 6月17~19日に開催されるル・マン24時間耐久レース。今季も優勝をトヨタと争うと予想されるLMP1カーのポルシェ919ハイブリッドについて、ポルシェは「919ハイブリッドと小さな村の電力供給の共通点とは何か」、「マーク・ウエーバーがLMP1に参戦していちばん最初にラップタイムを記録した時刻はいつだったか」等々、36の数字とともにこれまでのポルシェの戦いの歴史を振り返るストーリーを公開している。興味深いトピックも多く、ル・マン前に一度呼んでおきたい内容だ。

【2015年のGTEamで表彰台を獲得したパトリック・デンプシー】

1
919ハイブリッドの初走行は、2013年6月12日、バイザッハのテストコースでポルシェのワークスドライバーであるティモ・ベルンハルトによって行われた。その2年数ヶ月後。彼はさらに開発が進められたル・マン・プロトタイプでWEC世界耐久選手権チャンピオンの座に輝いた。

3
これまで3人のハリウッドスターがポルシェでル・マンに参戦した。スティーブ・マックィーンは映画制作のために1971年に参戦した。1979年にはポール・ニューマンが総合2位となり、2015年の表彰台にはGTE-AMクラス2位のパトリック・デンプシーの姿があった。

3.2
24時間のレース中、それぞれのポルシェのLMPドライバーがマッサージベッドで過ごす平均時間は3.2時間。

4
2013年、ル・マンの調査のため、ポルシェLMP1チームから4名のメンバーが派遣された。これは、ポルシェがトップカテゴリーに復帰する1年前のこと。この年、911 RSRがGTクラスで優勝を飾り、1998年以来初となるワークスポルシェの優勝となった。

5
2011年末、フリッツ・エンツィンガーの指揮の下、5名のメンバーでポルシェがLMP1復帰の準備を始めた。2015年以降、チームの人数は260名で、そのうち160名がエンジニア。

6
6名のポルシェLMPドライバーは、ル・マン24時間の間、3つのベッドルームに分かれて休む。ピットボックス裏手のコンテナを2名ずつのドライバーでシェアし、休憩、睡眠を取る。コンテナにはバスルームも用意されている。ただ、静けさは期待できない。

8
効率性に関するレギュレーションにおいて、8メガジュール(MJ)が1周あたりのエネルギー回生システムからの最大エネルギー量。8MJを選択した最初のマニュファクチャラーがポルシェ。919が多くの電気エネルギーを使えば使うほど、消費燃料が減る。

10
2015年6月10日の午後10時、ニール・ジャニが最初のル・マン予選のスタートを切った。ジャニのラップタイム3分16秒887は現在までの最速記録。

12
ル・マン24時間のほぼ4週間前の2017年5月23日に12名のスタッフがポルシェのLMP1ピットボックス裏の2階建て鋼鉄製ホールの建設を開始した。5月30日、レースカーとすべての機材を積んだ8台のセミトレーラーが到着し、6月4日のテストデーには、すべての準備が整う予定だ。

14
24時間のレース中、それぞれの919ハイブリッドはおよそ14ギガバイトの走行データを送信する。

15
2014年、シルバーストーンにおける919ハイブリッドの初レース15分前、チーム監督のアンドレアス・ザイドルは、名言にひっかけたジョークで緊張感を和らげた。

「この一歩は人類にとっては小さな一歩だが、ポルシェにとっては偉大な飛躍である。2台のLMP1カーをグリッドに並べたのだから!」

19.9
ホイールとタイヤの合計重量は19.9kg。メカニックのライナー・ミュールホイザーは、使用済みのホイールの取り外しと未使用品の取り付けの作業をそれぞれ片手でこなす。WECのシルバーストーン開幕戦で彼がこれを披露して以来、他チームのピットレーンメカニックは同様の技術の習得に励むようになった。

20
2014年のレースで20時間経過後、カーナンバー20の919が先頭に立った。しかし、マーク・ウエーバーが最終スティントを開始してから20分後に、エンジントラブルが発生し、ピットに戻ることになってしまった。さらにその20分後にはカーナンバー14のギアボックスが故障してしまった。

20:32
2013年9月9日20時32分、暗闇の中でマーク・ウエーバーがそれまで走行したことのなかったサーキットで、LMP1カーによる最初の周回を開始した。このポルティマオでのテストはポルシェにとってターニングポイントになった。ポルシェは当初、919ハイブリッドのV4エンジンによる振動に悩まされていたが、この日を境に改善が進み12月までに問題は解消された。

25
2014年10月10日、WEC富士ラウンドのプラクティスデーで、チームがブレンドン・ハートレーの25歳の誕生日を祝った。プレゼントも用意したが、残念なことに彼の誕生日は1ヶ月先だった。

30
ル・マン24時間のレース中、それぞれのポルシェ919ハイブリッドは、30回の燃料補給のピットストップと10回のタイヤ交換およびドライバー交代のピットストップを予定している。

54
2016年のル・マン24時間の夜間、ロマン・デュマおよびニール・ジャニは、優勝車両で54周連続で周回した。セーフティカーフェーズがあったため、ポルシェLMP1ドライバーの中でデュマのスティントが最長だと語り継がれている。スティントは0時13分から始まり3時38分まで続いた。これは、F1でいえばほぼレース2戦分の時間。

60/40
919ハイブリッドの回生エネルギーの約60%がフロントブレーキ、約40%がエグゾーストシステムで発生する。

65
通常の6時間レースの場合、ポルシェLMP1チームは65名のスタッフで運営される。ル・マン24時間レースでは、その数は90名となる。

90
919ハイブリッドのV4内燃エンジンのバンク角は90度。ただし、エンジンの動きは、急角度がついた水平対向エンジンのもの。

100%
2015年WECのバーレーン最終戦で、ティモ・ベルンハルト/ブレンドン・ハートレー/マーク・ウエーバー組の車両の両方のスロットルバレルレバーが破損した。それでもこの車両がチェッカーフラッグを受け世界チャンピオンになったのは、メカニック達の的確なアイデアと、エンジニア達のすばやい思考があったから。メカニックたちは、エンジンに2組のペンチを取り付けてバレルをフルスロットル位置で固定し、エンジニア達は車両の走行中リアルタイムでプログラミングを行った。

239
2014年11月30日、サンパウロのシーズン最終戦でマーク・ウエーバーが239周目を走行中、彼のキャリアで最悪のクラッシュに見舞われた。

248
サンパウロ戦において、もう1台の919ハイブリッドを操るニール・ジャニが、248周を終えてポルシェ919ハイブリッドの初勝利を飾った。

395
2015年のル・マン24時間レースでアール・バンバー/ニコ・ヒュルケンベルグ/ニック・タンディ組は優勝まで395周の周回を重ねた。この3名のLMP1ルーキーは、レース前に『衝突だけは避けること』を確認し合った。この誓いが1998年以来の総合優勝という結果に結びついた。

397
ル・マン24時間史上最長の走行距離は、397周。2010年の優勝者全員がポルシェ・ジュニアの経験者だった(ティモ・ベルンハルト/ロマン・デュマ/マイク・ロッケンフェラー)。彼らは、アウディで5,410.713 kmを走行した。

400
2系統のエネルギー回生システム(フロントアクスルブレーキおよびエグゾースト)が400PS以上を発生する。オンデマンドで、電気モーターがフロントアクスルを駆動し、919ハイブリッドは一時的に4WD車に変貌する。

500
919の後輪を駆動するガソリンターボエンジンの最高出力は500PS。

919
919ハイブリッドは、LMP1カーとして唯一、ブレーキング中だけでなく、エキゾーストエネルギー回生によって加速中にもエネルギーを回生する車両。

1900
1900年、フェルディナンド・ポルシェは、シリアル方式のハイブリッドドライブを搭載した最初の車両を製作した。その“Semper Vivus”という名は「常に活動的」という意味。2基の内燃エンジンで発電機を駆動して、ホイールハブに組み込まれたふたつのモーター(それぞれ20A、90V)と1つのバッテリーに常に電気を供給する。1901年のゼメリング・ヒル・クライム・レースで、その改良版のローナーポルシェ・プロトタイプが電気自動車のベストタイムを軽々と叩き出した。その後、2シーター・エレクトリック・コンパクトカーが少数生産された。

2013
2013年、最初の919ハイブリッドのテストカーのコクピットの換気の悪さに耐えかねて、ニール・ジャニが「ドライバーがおならをしたら、2時間は臭い続けるだろう」とコメントした。

22,984
2016年ル・マン24時間レースにおけるポルシェ919ハイブリッドのシフトチェンジは、22,984回だった。

62,000
テストおよびレースウィークエンドでの合計走行距離321,000kmで、ポルシェ919ハイブリッドのふたつのエネルギー回生システム(フロントアクスルのブレーキエネルギーおよびエグゾーストエネルギー)は62,000 kWhの電気エネルギーを発生させました。919ハイブリッドが発電所だったとすれば、15世帯(1世帯4人)の小さな村の電気を1年間賄うことができる。

120,000
エグゾーストシステムには120,000rpm以上の回転数のタービンが備えられ、ジェネレーターを駆動する。低回転域でもエネルギーを回生するため、タービンは可変ジオメトリとなっている。代わりに、ターボチャージャーにはVTGは採用されていない。

128,000
2014年はじめから2017年5月末までのレース(プラクティスと予選を含む)で、さまざまなバージョンのポルシェ919ハイブリッドが走行した距離は128,000km。

193,000
2013年からのテストも含めると、その距離は193,000kmになる。

243,000
2016年のル・マンにおいて23時13分に突然故障するまでに、ポルシェ919ハイブリッドのウォーターポンプが記録した走行距離は、243,000kmだった。1時56分にベルンハルト/ハートレー/ウエーバー組は、トップグループから39周遅れでレースに復帰した。

(ポルシェジャパン発行のプレスリリースより)

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