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中国の新卒者賃金、2年連続で低下-新卒者数は過去最高の795万人

6/2(金) 22:42配信

Bloomberg

中国では新卒大学生の数が過去最高に上った。一方、給料は下降線だ。中国の若いエリートにとってはうれしくない知らせだが、より高度な技術やサービスへと経済の転換を図る政策担当者にとっては追い風になるかもしれない。

中国の求人サイト、智聯招聘のデータによると、今年の新卒大学生の月給は16%減の4014元(約6万6000円)となり、2年連続で低下した。これに対し教育省が見積もる新卒者数はスイスの人口とほぼ同じ795万人に達する。

コスト上昇で中国は繊維や家具など比較的低賃金の業界で競争力を失いつつある。これを打ち消そうと、政策担当者は航空機やロボット、研究開発など高い技術が求められる産業やサービスへの経済構造転換に取り組んでいる。高学歴で低賃金の新卒者が大量に生まれている状況は、この転換を後押しする可能性がある。

北京高華証券のチーフエコノミスト、宋宇氏は「これが中国の新たな競争上の強みだ」と指摘。「中国の銀行では、窓口の女性までもが高学歴を持つ。政府が使いこなせるのなら、かなりの武器になる」と語った。

ただ、この状況は弱みも抱える。いわゆる旧産業が斜陽化する中で景気を支えてきた個人消費にとって、賃金減少は逆風になり得る。智聯招聘が新卒者9万3420人を対象に実施した調査によると、就職は難しさを増しており、希望した職に就けないミスマッチも目立っている。

原題:China’s Graduate Salary Slump Is New Economy’s Competitive Edge(抜粋)

Yinan Zhao, Kevin Hamlin

最終更新:6/2(金) 22:42
Bloomberg