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地域の宝 見守り12年 成長見詰める 辺野古区老人クラブ

6/4(日) 5:00配信

琉球新報

 【名護】本島北部の東海岸側に位置する名護市豊原の久辺小学校では、下校時刻になると、おそろいの緑のベストできめた「辺野古区老人クラブ」(新垣庸一会長)のメンバーらが通学路に姿を現す。「今日は学校楽しかったね?」「勉強いっぱいしたか?」と声を掛けるおじい、おばあに子どもたちも「勉強めっちゃした」と笑顔で返す。同クラブが休むことなく毎日行っている子ども見守り活動だ。

 「子どもは地域の宝、みんなで守り育てよう」との思いから、2005年12月から子ども見守り活動が始まった。約12年間休んだことはない。

 現在、辺野古区老人クラブのメンバーは65~81歳の約50人。曜日ごとに担当を割り振り、下校時刻の午後3時~4時半まで、通学路5カ所で児童を見守る。

 今や、子どもの表情を見ただけで、心の状態や学校でどういう一日を過ごしたのか分かるという。老人クラブの城間正義副会長(66)は「嫌なことや不安なことがあると、どこか顔がぶすっとしてたり、歩き方が心細げだったり。そんな時は『何かあったの』と声を掛けることもある」と話す。

 メンバーの一人、島袋秀和さん(67)は子どもたちとの会話が元気の源だという。「積極的に話し掛けて来る子もいれば、恥かさぁしてうつむく子もいる。でも、みんな『こんにちは』だけは言ってくれる」と目を細める。

 取材時には、子どもたちがリコーダーを奏でて即席の野外音楽祭も開かれた。島袋さんは「疲れが吹き飛んだ」と笑った。

 「子どもたちの日々の成長を感じるのが何より楽しい」。城間副会長はしみじみと語る。「大きかったランドセルが日に日に小さく見えてきてね。大きくなったなって感じる。中には大人になっても声を掛けてくる子もいる」

 感謝の気持ちが込められた子どもたちからの贈り物も活動継続の源になっている。小さな折り鶴約500羽で「ありがとう」と書かれたメッセージボードはメンバーの宝物だ。城間副会長は「やめるわけにはいかない。(老人会の)メンバーも増やして、子どもたちから元気をもらいながら見守り続けていきたい」と話した。(佐野真慈)

琉球新報社

最終更新:6/4(日) 10:24
琉球新報