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日本とこんなに違う米国の高校野球…ノースロー義務、全国大会なし!指名代走が認められる州も

6/5(月) 12:04配信

スポーツ報知

 5月に米ニューハンプシャー州のオイスターリバー高の3年生左腕、ブレンネン・オックスフォード投手(17)が4試合連続ノーヒッターを達成し、全米の話題になった。スポーツ報知メジャー面でおなじみの同州在住、一村順子通信員が注目のサウスポーを直撃。90年代にはスポーツ紙記者として春夏の甲子園など、日本の高校野球を取材した経験を持つ同通信員。渡米後初めて間近にした米国の高校野球は、日本とこんなに違っていた。

 オックスフォード投手の先発5試合連続ノーヒッターが達成されるかを取材に出かけた。そこで見たのは、オイスターリバー高の天然芝の球場だった。州のリーグ戦ではスタンド付きのスタジアムでは行われない。父母や学生は、それぞれ折り畳みのベンチを持参して観戦する。もちろん、日本の高校野球の風物詩である応援団などはいない。ホームの野球部員がアナウンス係を務め、イニング間にはスピーカーから軽快な音楽が流れて、場を盛り上げていた。

 米国には日本の甲子園大会のような、全米1位を決める大会はない。ニューハンプシャー州を例にとると、州下85校が4つのディビジョンに分かれ、4月から2か月間にわたってリーグ戦を戦い、各地区で上位12校が6月に開催されるトーナメント式のプレーオフに進出する。各4地区の優勝を決める決勝は、同州にあるブルージェイズ傘下2Aの本拠地球場で開催される。

 リーグ戦の審判は球審のみ。公式記録員はおらず、ホームチームのコーチがつけた記録が公式扱いされる。コーチはカウンターを手に、投手の球数を正確に数える。というのも、投手起用には投球数による細かいルールがあるからだ。

 州によって投球制限規定は違うが、ニューハンプシャー州の今年度の規定では、3、4年の上級生は1日の最多球数は120球まで(ちなみに米国の高校は4年制がメインで、州によっては3年制もある)。76球以上投げたら3日間、51球から75球は2日間、26球から50球は1日のノースローが義務付けられる。1、2年の下級生は1日100球まで。66球以上で3日間、41球から65球で2日間、26球から40球は翌日が投球禁止となるなど、厳格だ。

 今回取材した同校のウォルフィールド監督は「試合日程と球数を常に念頭において、投手起用をやり繰りします。点差がついたら、エースを温存したいが、引っ込めた後で後悔することもある。その辺のさじ加減は難しいですね」と言う。

 日本と違う点は7イニング制、DH制もそうだ。だが5月27日の試合では投打に抜群のオックスフォード君が「3番・投手」で入り、8番にはDHと守備専門の右翼手が並ぶなど、柔軟性に満ちた規則になっている。

 ちなみに中学生は、一人でも多くの選手に出場機会を与えるため、登録選手が12人の場合は、全員が2イニング以上守備に就かなければならないほか、同一選手以外何度でも代走できる「指名代走」が認められる州もあるという。

 同州の場合、野球はラクロスやテニスとともに春のスポーツとしてシーズンは約3か月。秋はフットボール、サッカー、釣り、ゴルフなどもあり、冬の間はバスケットボールやアイスホッケー、体操、レスリングなどにいそしむよう奨励されている。マルチスポーツで活躍し、複数種目で大学進学の奨学金を得るアスリートも珍しくない。

 また、近年増加しているのが日本のように野球一筋に打ち込んで、プロを目指す学生だ。野球が一年中できるフロリダ州などに移住するケースも少なくない。

最終更新:6/5(月) 12:04
スポーツ報知

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