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「フィブリノゲン」保険で 国への要望を宣言 福島産婦人科・新生児血液学会

6/4(日) 10:28配信

福島民報

 日本産婦人科・新生児血液学会の学術集会は2、3の両日、福島市のコラッセふくしまで開かれた。同学会、日本心臓血管外科学会、日本輸血・細胞治療学会の3学会は止血剤とされるフィブリノゲン製剤を保険適用し、必要な患者に使用できるよう国に求めることで一致。学術集会長を務めた大戸斉福島医大医学部輸血・移植免疫学名誉教授が代表して宣言した。大量出血で命を失う危機に陥った患者を救うことができる環境整備を目指す。
 3学会は合同で「危機的大量出血 フィブリノゲンをどう使う」をテーマにシンポジウムを開催。登壇者からは産科領域や心臓血管外科領域での大量出血の事態でフィブリノゲン製剤が果たす役割などが報告された。埼玉医大総合医療センターの山本晃士さんは平成6年以降、同製剤投与による感染症など有害な事象の報告がないと指摘した。
 登壇した元患者の男性はフィブリノゲン製剤が保険適用されていない現状について「何か起きた場合の責任を医療現場が負わなければならない。患者が本当に困ったときに医師から避けられてしまう可能性がある」と懸念を示し、同製剤の保険適用の必要性を主張した。
 大戸名誉教授は「(大量出血により)生死に関わる国民にとって早急に対策を取る必要があることは明らか。フィブリノゲン製剤が使用できるようにしていくと宣言する」と総括した。
 同製剤を巡っては投与された患者がC型肝炎に感染したとして訴訟が起きるなど問題もあった経緯がある。登壇者からは製剤の有効性や安全性に関する患者らへの周知の努力、保険適用に向けた行政手続きの重要性を訴える意見も上がった。

福島民報社

最終更新:6/4(日) 11:11
福島民報