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日本米美味 中国魅了 3割安 若者に狙い 上海に専門店

6/4(日) 7:01配信

日本農業新聞

 日本の商社が中国でオープンさせた、日本米の専門店の滑り出しが上々だ。中間業者を省き流通コストを抑えることで、従来より3割安く販売することに成功。ふりかけや箸なども販売し、日本の米文化を丸ごと発信する。米を使ったジェラートは若い客層の人気も集めており、日本産米の発信基地として、期待が高まっている。

 店名は「瀛之粮品」で、東京都中央区の板橋貿易が5月上旬、上海・田子坊に開店した。田子坊地区は「上海の原宿」と称され、しゃれたこだわりの店も多く、特に若者に人気がある。「発信力に期待して、この地区を選んだ」(同社)という。農水省によると、中国で日本産米の専門店は珍しい。

 JA全農が扱う北海道産「ななつぼし」や石川、三重産「コシヒカリ」、山形産「はえぬき」を1袋(2キロ)99~128元(約1600~2000円)で販売する。多い日は20袋が売れるという。

 同社が中国国内のスーパーで販売する価格と比べると、3割以上安い。中間業者を省いて値下げにつなげた。購買者の裾野を広げたい考えだ。中国全土への配送サービスを行っており、購入した客は手ぶらで帰ることができる。品質をアピールできるよう、店では試食も行っている。

 米の年間消費量は、日本が約800万トンであるのに対して、中国は約1億5000万トンと桁違いだ。輸入量も年間約500万トンに上るなど、巨大市場として潜在的な需要が見込める。

 ただ、中国側は米で厳しい検疫条件を課し、日本の輸出可能な指定精米工場などを制限。2016年の輸出実績は375トン(1億6300万円)にとどまり、情報発信の強化と併せて、輸出ルートの整備・拡大も課題になっている。

日本農業新聞

最終更新:6/4(日) 7:01
日本農業新聞