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【ふるさと納税】規制が進んだからこそ、損しないように注意したい3つのポイント

6/4(日) 7:01配信

マネーの達人

総務省が、返礼品を寄付金の3割を目安にする規制(いわゆる返礼品規制)を自治体に強く要請するようになりました。

ふるさと納税の趣旨に立ち返ることには私は賛成ですが、返礼品を歓迎している方は魅力のなくなってきそうな動きに見えてくるでしょう。

趣旨に立ち返って利用するからこそ、損しないように利用したいものですが、気をつけたほうがいい点は何でしょうか?

注意点1. 住民税額の2割をめどにとは言いますが

住民税額の2割を超えたら損だとはよく言われます。

住民税は5000円の均等割と所得に応じてかかる所得割があります。

さらに所得割の計算にあたっては、課税所得に住民税の税率(原則10%ですが、上場株式の譲渡や配当などに関しては違う税率が適用)をかけるだけではなく、住宅ローン控除やふるさと納税などの税額控除を差し引きます。

2割というのは、

課税所得 × 住民税の税率 ― 調整控除(税額控除の一種)

の2割という意味です。

調整控除だけを差し引いた所得割の2割ということで、住宅ローン控除などの税額控除は考慮しません。

厳密には、ふるさと納税による減税幅を分解すると下記3つに分かれます。

■A 所得税減税分

(ふるさと納税の額 ― 2000円)× 所得税率(5.105%~)

「ふるさと納税の額」の上限 : 総所得金額等の4割

■B 住民税寄付金税額控除(基本控除)

(ふるさと納税の額 ― 2000円)× 10%

「ふるさと納税の額」の上限 : 総所得金額等の3割

■C 住民税寄付金税額控除(特例控除)

(ふるさと納税の額 ― 2000円)×(1 ― 10% ― 所得税率)

特例控除の上限 : 調整控除だけを差し引いた所得割の2割

なお総所得金額等は、全ての所得を合算し、過去3年分の損失があれば相殺した後の金額になります。

上記のように入り組んだ数式となっており、上限2割はCの部分にのみ関係するため、実際には住民税額の2割を超えてふるさと納税を行っても損しないケースがあります。

例えば、下記のケースを考えてみましょう。

■ふるさと納税を行っても損しない例

ふるさと納税の額 : 160万2000円
所得税率 : 40.84%
調整控除だけを差し引いた住民税所得割の額 : 400万円

※A・Bは総所得金額等による上限を超えていないものとします。

減税額を計算すると

A + B + C = 65万3440円 + 16万円 + 78万6560円 = 160万円

Cが400万円の2割(80万円)を下回っていれば全額減税に回りますから、減税額はふるさと納税から2000円引いた金額になります。

なんとこの所得税率では、住民税所得割4割のふるさと納税であっても、2000円の自己負担を除けば減税に回ります。所得税率が高いほど、実は上限が上がるのです。

確かに上限を超えると損ですが、2割の数字にはこだわりすぎず、ふるさと納税関係のサイトでどれだけ支払っても大丈夫かシミュレーションしてみることが大事です。

1自治体あたりの返礼品は規制で少なく抑えられるため、できるだけ多くの自治体にふるさと納税したいのであれば、実際の上限を理解しておいたほうがいいです。

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最終更新:6/4(日) 7:16
マネーの達人