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ヘルスケア大学はどうやって医師5000人を参画させたのか「知らないうちに自分の名前が」

6/4(日) 11:01配信

BuzzFeed Japan

WELQ問題以降も大きな問題の残るインターネット上の医療情報。現在、検索結果で上位に表示される『ヘルスケア大学』が謳うのは「参画医師5000人」など、多数の医師による「参画」。しかし、最近になってその数が大きく減っていた。同サイトの「参画」の実態に迫る。【BuzzFeed Japan / 朽木誠一郎】

不正確で著作権的にも問題があったために閉鎖された医療情報サイト「WELQ」。あれから半年、今度は「ヘルスケア大学」という急成長中のサイトへの批判が広がっている。

「ヘルスケア大学」は、株式会社リッチメディアが運営。WELQ閉鎖後、Googleの検索結果の上位に浮上してきた。売り文句としているのが、数千人の医師の「参画」だ。

サイトを訪問すると、目を引かれるのがトップページ左上の参画医師数。5月29日18時の段階では「5155人の医師が参画する」と表記していた。

インターネット上の医療情報の信頼性が危ぶまれる中、多くの参画医師を有するサイトは信頼性が高いように見える。しかし、実際には、複数の医師から信頼性を疑問視する声が相次いでいた。

これに対し、リッチメディアは5月8日、修正が必要な記事の存在を認めた。

“指摘を受けているヘルスケア大学内の『病院での頻尿の検査と治療』『高血圧の人の食事』等の記事に関して、一部の記事で指摘の通り修正が必要であることを確認しております。”

上記の記事については、「指摘を受けた記事に関しては、記事を非公開とした上で修正し、医師の監修等の然るべき手順を踏んだ上で、再度公開いたします」と説明している。

医師が参画しているのに、修正が必要な記事が出てしまったのはなぜか。BuzzFeed Newsは複数の医師や医療機関に取材し、「参画」の実態について証言を得た。

知らないうちに「参画」させられていた医師たち

国立病院機構埼玉病院では、約120人の医師の名前が、参画医師としてヘルスケア大学に掲載されている。しかし、医師らの中には自分がヘルスケア大学に「参画」していることを知らない者もいた。

リッチメディアは「参画」の定義を「記事を監修していただくことに了解をしていただいた医師」と説明している。了解したのに、「参画」の事実を知らない医師がいるというのは、不可解だ。

BuzzFeed Newsは同病院の広報担当者を取材した。そこで明らかになった経緯は以下のようなものだ。

「過去に病院幹部の1人がインタビュー取材を受けた際に、ヘルスケア大学の担当者が口頭で“病院所属の全医師名の掲載”を申し入れ、同病院幹部がそれを了承した経緯があるようです」

しかし、このことは医師らに知らされていなかった。自分たちの名前がヘルスケア大学に載っていると、病院の医師らが知ったのは偶然だ。ある医師が自分の名前の掲載に驚き、病院側に確認して発覚した。

同広報担当者は「今も、自分の名前が掲載されていることを知らない医師がいる可能性がある」という。

今後も医師名の掲載を認めるかについては「検討中」と回答。しかし、「すでに退職や転任した医師も掲載されており、情報が古いので、少なくともそういった情報は削除してもらうことになると思う」と話す。

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最終更新:6/4(日) 11:01
BuzzFeed Japan