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富士山が噴火したら…

6/4(日) 0:12配信

カナロコ by 神奈川新聞

 富士山噴火の酒匂川への影響を考えるシンポジウムが3日、小田原市本町の市民会館で開かれた。江戸や房総にも火山灰が降った1707年の宝永噴火時に広く堆積した「スコリア」と呼ばれる噴出物で流域が水害に悩まされ続けていることなどが紹介され、行政や住民が連携して対策を進める重要性を訴えた。

 冒頭、静岡県小山町の込山正秀町長が基調講演し、町内の山地などに厚く残るスコリアが近年の集中豪雨で流出し、大きな被害をもたらしていると説明。護岸の崩落や落橋、人工林の崩落などが起きた2010年9月の台風9号の被害を写真で示し、現在も復旧が終わっていないことを伝えた上で、「スコリアを負の遺産として次世代に残さぬよう国や静岡、神奈川の両県とも連携して取り組みたい」と訴えた。

 続くシンポジウムでは、前開成町長で日本大学危機管理学部教授の露木順一さんを司会に、込山町長、県の杉原英和安全防災部長、加藤憲一小田原市長、湯川裕司山北町長、間宮恒行大井町長が登壇。湯川町長は「スコリアではわが町の先人も苦労した。2010年は町内でもスコリアが流され、洒水の滝辺りにも来た。大きな人的被害がなかったのは、ダムのおかげだと思う」と指摘した。

 加藤市長も「小山町は小田原市民が飲んでいる水の水源域。小田原藩の時から防災は最大の課題で、各レベルで取り組みながら、どう100年先を見据えていくかを考えなくてはならない」と強調。間宮町長は「砂防ダムの更新も見据えた対策が必要。もっと国の力を借りるべきだ」とし、酒匂川の1級河川化への働き掛けを呼び掛けた。

 シンポは「富士山と酒匂川流域 噴火と減災を考える会」の主催で、200人余りが参加した。