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島民に糖尿病なぜ多い? 沖縄・久米島町、ゲノム解析で治療法探る

6/4(日) 6:00配信

沖縄タイムス

 ゲノム(全遺伝情報)解析を通して沖縄県久米島町民に多い糖尿病の治療に役立てようと、町が本年度から「デジタルヘルスプロジェクト」に取り組む。沖縄県の調査によると、町は糖尿病が原因で死亡する割合が女性3位、男性8位と県内でも高い。肥満と関連するインスリンの分泌が島民は多いといい、体質分析を通して有効な治療法を探る。同様な取り組みは県内初とみられる。

 内閣府が2日、沖縄離島活性化推進事業費補助金として同事業に約1億4700万円の交付を決定した。久米島町は事業費の2割に当たる約3700万円を負担する補正予算案を、町議会6月定例会に提出する予定だ。

 町の分析では、島民は小学生時代からインスリンが多く分泌される傾向がある。「インスリンが多いから肥満になるのか」「肥満だからインスリンが多く出るのか」という問題に答えを出したい考えだ。

 仮に、遺伝子が原因で町民のインスリン分泌量が多い場合は食事制限や運動といった一般的な治療法に加え、琉球大などと新たな対応策も考える方針。

 町では65歳未満の死亡者が多く、人口減少の一因となっている。ゲノム解析を通して、体質で異なる適切な治療法で重症化を防ぐ、予備軍が発症しないよう対策を講じることも検討し、同事業を通して人口維持にもつなげたい考えだ。

 町は本年度、公立久米島病院と連携して糖尿病患者や予備軍の600人から採血し、琉球大がゲノムを解析するなど実態把握に努める。

 2018年度は治療策、19年度はその効果を検証する。ゲノム分析に必要な服薬情報などは電子的に管理するシステムをつくる。

 膵臓(すいぞう)からつくられるインスリンは血糖値をコントロールする働きがある。しかし、内臓脂肪から生じるホルモンがその働きを邪魔することで糖尿病につながるという。

最終更新:6/4(日) 6:00
沖縄タイムス