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駒大苫小牧、4試合すべて逆転勝ちで4年ぶり5度目V

6/6(火) 9:03配信

スポーツ報知

◆春季全道高校野球最終日 ▽決勝 駒大苫小牧6―4函館大有斗(5日、札幌円山)

 決勝で駒大苫小牧が6―4で函館大有斗に逆転勝ちし、4年ぶり5度目の春季王者に輝いた。2回に4点を奪われたものの小刻みに追い上げ、7回に4番・林田章吾一塁手(3年)の2点適時二塁打で逆転。2回途中からロングリリーフした工藤稜太投手(3年)は9回まで相手打線を5安打、7奪三振で無失点に抑え、投打の軸がきっちりと役目を果たした。4試合すべて逆転勝ち。驚異的な粘り強さを備え、次は10年ぶり夏の甲子園を目指す。

 輝く太陽の下で最高の笑顔がはじけた。最後の打者を左飛に打ち取った工藤は、マウンドで雄たけびを上げ、右手でガッツポーズ。捕手の仁和龍生と感激のハイタッチをかわした。“強い駒大苫小牧”の復活を告げる全道制覇。ロングリリーフで力投したエースは「しっかりゼロで抑えることができて良かった」と清々しい表情で振り返った。

 スクランブル発進だった。先発の右腕・鈴木雄也が2回で早々と相手打線につかまり、制球も乱れて4失点。佐々木孝介監督(30)は「工藤はもう少し後ろで投げさせたかったけど4失点はまずい」と背番号1に登板指令を下した。「準備はできていた」と工藤。この回をしのぐと、その後も直球とキレのいいカーブでコーナーを攻め、自分のペースに持ち込んだ。9回に3連打を許したが、守備の好返球にも助けられ、最後までホームは踏ませなかった。

 前日(4日)の準決勝・帯広大谷戦では股間に自打球が当たり、救急車で病院に搬送された。「今日は(昨日の分も)返したろうと思って投げた」。そんなエースの気迫に、打線も黙ってはいない。3、4、6回に1点ずつ反撃し、迎えた7回。2四球でチャンスをつかみ、送った後に4番・林田が痛烈な左翼への適時二塁打で2人を返し、逆転に導いた。

 帯広大谷戦では延長13回に無死満塁で投ゴロ併殺に終わり、立役者になり損ねた主砲。この日は「ちょっと軽めで振り抜きやすいから」と黒バットから銀色バットに変えて結果を出した。前日に悔しさを味わった投打の軸がきっちりと仕事を成し遂げた。

 昨秋は13季ぶりに地区予選で敗退。以来、力不足の新チームに佐々木監督は「お前たちは駄目だ」と厳しい言葉を浴びせてきた。練習は全て基礎から再出発。佐々木監督が転がしたボールを捕球し、ステップして、投げる―を徹底した。「それで根気強さが身に付いた」と林田。「悔しさを持って春に飛躍してほしい」という佐々木監督の親心が、4試合すべて逆転勝ちの粘り強さにつながった。

 今大会では初戦で東海大札幌、2回戦で札幌第一、決勝でも函館大有斗と、夏の南北海道で激突する可能性がある強豪を撃破した。「このまま自信を持って夏につなげたい」と工藤。ドン底からはい上がった駒苫が、10年ぶり夏の甲子園に向けて大きなステップを踏んだ。(宮崎 亮太)

最終更新:6/6(火) 9:03
スポーツ報知