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【いま大人がこどもにできること(45)】雑学年鑑は、知識とふれあいの宝庫

6/5(月) 11:30配信

ニュースソクラ

スポーツ選手の出身国を、一緒に地図で探す楽しみ

 先週、一年生男子が「トランプだ……」といって「ニュース年鑑」見て笑ってた、という話をしましたが、この三冊が、小学生男子のための黄金の三点セットです。

(まあ、トランプ自体が小学校低学年向きのキャラクターだ……下品、子どもっぽい、乱暴、わかりやすい……ということもあると思いますが)

『ニュース年鑑』(ポプラ社)
『スポーツ年鑑』(ポプラ社)
『ギネス世界記録』(KADOKAWA)

 もちろん、なかには雑学系の本にまったく興味を示さない男子もいますが、大多数は好きですね、雑学本……。

 この三冊は年鑑……ですから、毎年内容が更新されて出版されるもので、つまり、寿命は一年しかないわけですが(そのあとは、バックヤードの調べるための本としてストックされます)、その一年で「あー、もうこれは廃棄しても惜しくないや」と思うくらい、ボロボロのガタガタになります(だから小学校図書館では普通廃棄です。バックヤードに使えるほどもちません)。

 無戔綴じなので、買ってすぐに電動ドリルで穴を空け、糸で綴じる、という面倒な処理をするのですが、それでもボロボロのガタガタになるくらい読まれるのです。

 そうして、この手の本はお父さんの出番です。
 なぜかというと、大多数の女性はデータブックが好きじゃない、というより積極的に大嫌い、だからです。

 そうして自分が好きじゃない本を、3400円も出して買ってなんてくれない……。

(例外もありますが、まあ、本屋で見ていると、普通、女性は相手が好きな本ではなく、自分が買いたい、買ってやりたい本を買いますね)

 また、子どものおこづかいで買うにはちょっと値がはりすぎるのです。
 しかも“ギネスブック”の新年度版がでるのはいつも秋なので、ちょうどお年玉も終わってしまってお金がない時なんですよね。

 いつも思うんだけどさ。新年に出してくれれば、お年玉で買えるのにな、って……。
 だから、クリスマスプレゼントにぴったり!
 お父さんじゃなくても、おじいちゃんでもおじさんでもおばさんでもいいや。
 プレゼントに、って思うなら、高すぎるわ、ってほどでもないでしょう?

 で、できたらついでに世界地図、も買って壁に貼ってください(埼玉福祉会で子ども用の地図を売ってます)。

 ギネスのいいとこは、世界中の国の名前を覚えるってことです。
 そういう名前の国があるんだぁ……、ですよ。

 でね、そのときにあせって、その国はここだからね、とやらなくていいんです。
 一度に2つの知識をいれると混乱する……。

 まずは国の名前を覚えて、覚えてしまってからぼんやり地図を見て「あっ、ここにある!」って発見したりするのが楽しいんです。

 国の名前がしっかり入ったな、と思ったら、それはここにあるよ、といってもいいですけどね。
 喜んだら教えてください。
 浮かない顔をしたらやめてください(笑)。

 「スポーツ年鑑」も外国の選手がたくさん出てきますから、たくさんの国の名前を覚えます。
 ジョコビッチなんて、セルビアですよ?
 大人だって、セルビアをパッと世界地図で正確に指差せる人は少ないと思うな。

 いまの子はたいていブラジルは知ってますね、イタリアも……。
 サッカー、強し(笑)。

 そうしてそういうことを一年生の段階でやって欲しいんです。

 そういうのは難しいから高学年……と思ってると、いまは旬を逃すんです。

 そうして一年生ですから、漢字が出てくると読めない……。
 だから、読み聞かせ、してやってください。

 読んでもらえばたいていのことはわかるし、わからないことは説明してやればいいんです。
 子どもの疑問に答えて、本より詳しい説明をしてやったり、読み聞かせは、子どもが黙って一方的に読んでもらうだけじゃない……。
 親子のふれあいツールで、読んでやる本は物語でなくていいんです。

 お父さんも知らない知識、一杯覚えますよ。
 たいていの男の人はそれが楽しいと思います。

 そうそう、うちの子、このタイプだわ……、という心当たりがあったら、どうぞ、雑学本を買ってやって、二人で楽しい時間を過ごしてください。

■赤木 かん子(本の探偵)
1984年、子どもの本の探偵としてデビュー。子どもの本や文化の評論、紹介からはじまり、いまは学校図書館の改装からアクティブラーニングの教えかたにいたるまで、子どもたちに必要なことを補填する活動をしている。
高知市に「楽しく学校図書館を応援する会」として学校図書館モデルルームを展開中……。
著書多数。

最終更新:6/5(月) 11:30
ニュースソクラ