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昭和電線ケーブルシステム、高機能無酸素銅線を発売

6/5(月) 6:01配信

鉄鋼新聞

 昭和電線ケーブルシステム(本社・東京都港区、社長・田中幹男氏)は高機能無酸素銅線の販売を開始した。水素脆化しにくく加工性が高い無酸素銅線を長尺供給できることが同社の特長。顧客の歩留まりや生産性の向上に貢献する。特性に優れた高付加価値品として複雑・微細な加工が必要な用途を開拓。将来的に銅線事業の収益の柱に育てる。銅を加工するメーカーにサンプル出荷を始めており、2018年度には本格的に量産化したい考えだ。

 同社の三重事業所は日本で唯一、ディップフォーミング製法で銅線を製造。るつぼに満たした溶銅に芯となる銅線を連続的に通しコーティングする手法で、るつぼに不活性ガスを満たして加工するため酸素の含有が少ない。このほど条件管理をさらに徹底し10ppm以下の酸素含有値を保証した無酸素銅線を現有設備で供給する体制を整えた。管理強化では測定器を増強したほかシステム管理するデータを増やすなどして対応。
 無酸素銅は水素雰囲気下で加工しても脆くなりにくいほか、結晶組織中に破断の原因となる銅酸化物が少ないことが特長。そのため微細・複雑な強加工に耐えられ、溶接性も高い。同社の設備は連続的な生産が可能なため長尺品を供給でき、顧客の段取り替えを減らせる。
 三重事業所のディップフォーミング設備で製造することから「MiDIP・OFC」の名称でシリーズ化。水素脆化しにくさの度合いでIIとIIIの2タイプをそろえている。
 銅線はケーブル導体としての使用が多いが同社では無酸素銅で非電線の幅広い用途を開拓する方針。自動車やロボットなど成長分野の部品向けで期待している。直径16~8ミリの銅荒引線のほか、さらに細くした銅伸線として国内外に供給する。

最終更新:6/5(月) 6:01
鉄鋼新聞