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【映像】電動スケートボード 3Dプリンターで製造が可能

6/5(月) 18:33配信

AP通信

(ベルリン ドイツ 5月13日 AP)― これは通常のスケートボードではない。

ベルリンを拠点とするベンチャー企業「ファラデー・モーション」が製造した最初の製品がこの「スパイン」(背骨)で、外出するのに歩くのはもちろん、自転車で出掛けるのも億劫だという都会人向けに、3Dプリンターで製造された電動スケートボードだ。

1個の電動エンジンを搭載したスパインは、1回の充電で時速30キロの速度なら10キロ走行できる。スケートボードの操作は、すべてスマートフォンで行う。ブルートゥースかWi-Fi経由でボードと接続すれば、スマートフォンを下向きに傾けるだけで加速し、上向きに傾ければ減速する。

今年の夏には、スパインを大型にした「ハイパーボード」が発売される。ハイパーボードのエンジンは2個で、スパインより走行距離は長く、スピードも速い。

英国の科学者で発明家でもあるマイケル・ファラデーに因んで名付けられたファラデー・モーターは、小型電動ビークル用のプラットフォーム開発を目指している。

「違った種類の電動ビークル用のプラットフォームを作ろうとしています。これがその1例です。我が社が持っているモジュラー部品で一歩進んだ電動スケートボードを作ることができますし、別の電動ビークルの製造も可能です」と、同社の共同創業者の1人、スーン・ペダーセンCEOは言う。

スパインもハイパーボードも3Dプリンターで打ち出し、家で組み立てることで、輸送費と高額な製造コストをカットできる。スパインの組み立てキットは約6万円だが、家に3Dプリンターがあるか、主要都市であればどこにでもある3Dプリンターセンターにアクセスする必要がある。

完成品のスパインもあるが、10万円とほぼ2倍の価格だ。ハイパーボードの方は、価格帯は公表されていないが、スパインより高価になろう。

ベンチャーの目的はマスマーケットにアピールすることだが、もう1人の共同創業者のコンスタンチン・コーラック氏によれば、今のところ顧客はもっぱらアーリーアダプター(初期採用者)か、3Dプリンターに熱心な人くらいだという。

「客には2種類いて、製造する人と改造する人、これが一番目のタイプで、何でも作りたがり、作ったものの上に更に何かを作りたがり、新しい機能を開発したがります」と説明。
「2番目のタイプは、若いガジェット好きです。ハイテクフリークで、何でもカスタマイズしたがる。テクノロジーを最大限利用して、面白い乗り物を作る」。

ファラデー社の電動ボードは、小型電動ビークルの部類に入る。
これらは「将来的には、自律型自動車や公共輸送システムを補完する可能性が高い」と、前出のペダーセン氏は指摘する。「つまり、自律型自動車がある一方、個人向けには小型の電動ビークルがある。ファラデーはそこを目指しています。人々がそれぞれのニーズに合った規格を選べるようにしたいのです」。

街では相変わらず自動車が人々の移動手段になっているが、「モビリティーと社会の変化のイノベーション・センター」のモビリティー研究員クリスチャン・シェルフ氏によると、これは将来公共交通機関や自動運転電気自動車、小型ビークルなどが取って代わるだろうという。

「通勤の最後の1マイルとしては非常に興味深い分野です。つまり、家と最寄りの鉄道駅とか家と最寄りのバス停という意味で。電車にしろバスにしろ、公共交通機関は個人宅の前には止まりませんよね。この最後の距離をどうやって繋げるか。この最後の距離に選択肢があれば良いと思いませんか?運動嫌いな人にとっても」。

必ずしも全員が自転車や車から電動スケートボードに乗り換えるというわけではないが、ファラデー・モーションは、電動スケートボードを実用的なビジネスアイデアにすることに興味を持っている人がそれなりにいるであろうということに賭けている。

ドイツの道路交通法は、電動スケートボードで公道や歩道を走ることを禁止しているが、公園はその限りではない。

(日本語翻訳 アフロ)

最終更新:6/5(月) 18:33
AP通信