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フクロウ画 武田さんの回顧展 十勝に遺した40作品 23日から帯広百年記念館

6/5(月) 14:33配信

十勝毎日新聞 電子版

 帯広市出身の画家でフクロウをモチーフにした作品を多く描いた故武田伸一さん(1932~85年)の回顧展が、23日から7月17日まで帯広百年記念館特別展示室で開かれる。同館収蔵の油彩を中心に、最大150号の大作を含む約40点を展示する。大掛かりな回顧展は30年ぶりで、武田さんの画業と十勝の美術界に残した足跡を改めて振り返る機会となる。

 同展は帯広百年記念館と同館友の会が主催。管内中学校で教壇に立った武田さんの、帯広第五中時代の教え子でつくる「武伸会」が協力する。武田さんの三十三回忌に合わせて遺族の意向もあり、同館の収蔵美術作品展として実現する。

 武田さんは教職の傍ら創作に励み、二科展や新道展を舞台に活動。教職員でつくる絵画団体「荒土会」の創立に関わったほか、平原社美術協会会長として十勝の美術振興に尽くした。他界後の90年、妻の良子さんが幕別町に私設美術館「武田伸一記念ギャラリー」を開設。閉館翌年の2006年、油彩など45点を百年記念館に寄贈した。同館には現在、計約50点の武田作品が収蔵されている。

 今回の回顧展はこれら収蔵作品を中心に構成、「ふくろうの夢」を副題として開く。十勝の風土が色濃く表れる「トカチ」など60年代前半から、フクロウに心象を重ねた一連の作品、さらには晩年の「テトラ1」まで多彩。旧市民会館3階に飾られ、7年前に修復された大作「凍土」(道立帯広美術館寄託作品、150号)や、武田さんをモデルにした彫像、遺族ら所有の油彩も並ぶ。

 同館によると、武田さんの大掛かりな回顧展(遺作展)は87年に親しい仲間らが実行委員会をつくり、藤丸などで開いて以来。同館の前館長で友の会会長を務める松井由孝さんは「作品はもちろん、武田さんが十勝の美術界に残した業績を振り返る機会になれば」と話している。

 午前9時~午後5時(26日と7月3、10日は休館)。入場無料。24日午後2時からは同館で、武田さんの帯広柏葉高校同期で親友の国府田稔さん(恵庭)、画家の熊代弘法さん(帯広)、松井さんによる追悼鼎談(ていだん)が行われる。(金谷信)

十勝毎日新聞