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早くも就活内々定30%超え。「得意淡然、失意泰然」としてられないのは誰?

6/5(月) 10:31配信

ニュースイッチ

将来、労働人口の49%がAIに?

 得意淡然、失意泰然という。事実上、年明けから本格化した来春卒学生の採用活動。その成果が出る時期に入った。といっても、得意なのは優秀な学生を採用できた企業。採れなかった企業の採用担当者は泰然としてはいられない。

 超売り手市場は新たな採用フライングを生む。6月から面接や筆記試験などの選考が解禁されたが「すでに“面談”に名を借りた面接が横行し、内々定をもらった学生は30%を超える」(マイナビ幹部)そうだ。

 思えばほんの少し前、就職氷河期といわれた時代があった。採用側は淡然と面接し、泰然と断った。採用にあぶれた学生たちは、いや応なく非正規社員として社会に出た。隔世の感である。

 就職活動は経済的合理性と表裏。つまり景気次第なのだが、この法則が当てはまらなくなる研究がある。野村総合研究所は国内の601の職種で、技術的に人工知能(AI)が代替し得る確率を試算。その結果、将来は労働人口の49%をAIが取って代わる可能性があると推計している。

 最難関の就職試験として名高い中国の「科挙」。合格者は得意げに、長安の町を肩で風を切って闊歩(かっぽ)した。“選ばれた”AIが泰然と仕事をこなす姿を見たいような、見たくないような…。

 「社員教育の8割が採用で決まる」というのはある大手企業の社長。会社に入っての伸びしろは2割程度という意味だ。それなら採用担当者も焦るだろう。

 大手企業に入った“優秀な人材”とて、そこから厳しい選抜がすぐ始まる。企業は従来のような育成システムでは、グローバル競争に勝ち残っていけない危機感を持っている。

 さらにいえば、大事に育てた人材も企業の知名度やブランドに関係なく、「仕事内容」や「モチベーション」であっさり転職する時代。誰も「得意淡然、失意泰然」とはしていられないのだ。

最終更新:6/5(月) 10:31
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