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「伊達屋」双葉でスタンド再開へ 燃料供給で復旧・復興支援

6/5(月) 10:49配信

福島民友新聞

 東京電力福島第1原発事故で、町の大部分が帰還困難区域となり避難指示が続く双葉町のエネルギー関連企業「伊達屋」が5日、同町長塚のガソリンスタンドの営業を再開する。吉田知成社長(41)は「燃料の供給を通じて、町の復旧・復興に携わる人たちを支援していきたい」と誓う。
 同社は明治時代に事業を始め、吉田さんの父で現会長の俊秀さん(69)が1972(昭和47)年に法人化。時代の流れに合わせ炭から豆炭・練炭、プロパンガスへと移行し、車の普及や企業からの要請を受け、国道6号沿いにガソリンスタンドを開業した。東日本大震災後も給油ができたことから、原発事故による避難指示が出されるまで、給油を続けた。
 大学入学を機に上京した吉田さん。卒業後は首都圏でエネルギー関連企業などに勤めた。震災、原発事故を機に、町内の企業で世代交代が進んでいたことなどから、自身も家業を継ぐことを決意。町や、町内で除染や復興工事を行っている企業などからの事業再開を待ち望む声を受け、再開を決めた。
 ガソリンスタンドの場所は帰還困難区域のため、再開までには多くの問題などに直面した。除染を行ったものの、局地的に高い場所が残ったため、コンクリートを削るなどして基準値以下まで線量を下げた。また、福島相双復興官民合同チームの支援を受け、国の補助金も活用し、再開にこぎ着けた。
 再開後の業務は、主に従業員による給油や燃料の配達などに限られる。「誰かが始めないと何も進まない。古里への恩返しや、復興を加速させるため貢献していきたい」。吉田さんはそう願っている。

福島民友新聞

最終更新:6/5(月) 10:49
福島民友新聞