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クロユリ低地で開花 白山の研究会、5年がかり

6/5(月) 1:11配信

北國新聞社

 白山高山植物研究会(白山市)は、白山の標高2千メートル以上で自生するミヤマクロユリを、同市白峰の白山高山植物園内の施設(標高約670メートル)で、5年がかりで開花させた。旧白峰村が高山植物を自生地以外で保護育成する取り組みを始めてから今年で20年目を迎えており、節目を飾る成功となった。園内にミヤマクロユリ群生地を作る夢に一歩前進したとして、会員間に喜びが広がっている。

 自生地以外での保護育成事業は、旧白峰村が1998年に開始した。活動に携わっていた大学の名誉教授や住民らが2000年、研究会を発足させて事業を引き継いだ。環境省や県などの許可を得て白山で種子を採取し、これまでに、白峰にある西山の試験地(標高約800メートル)や温室施設などで百数十種類を開花させてきた。

 クロユリは亜高山帯、高山帯の草地に生える多年草で、白山では草丈の低いミヤマクロユリと呼ばれる種が自生している。

 研究会によると、ミヤマクロユリは暑さに弱く、自生地よりも低い標高での栽培は難しい。98年から栽培を試し、発芽には成功していたが、開花にまでは至っていなかった。

 開花したクロユリは12年に種をまいて発芽した約50本の一つで、会員が4日午後1時ごろに見つけた。

 小高康之事務局長(48)は「保護育成事業の開始と白山開山1300年の節目に開花し、うれしい。会員全員が元気をもらった」と話した。ただ、開花の成功には偶然の要素が大きいとし、今後、栽培技術の確立へ粘り強く取り組むと意欲を示した。

 白山高山植物園では4日、約50種10万株の高山植物が白山より1カ月早く楽しめるオープンガーデンが開園し、大勢の家族連れらでにぎわった。5日から開花に成功したミヤマクロユリが受付に飾られる。開園は7月17日まで。

北國新聞社

最終更新:6/5(月) 1:11
北國新聞社