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トランプ米大統領の移民政策は労働力不足の一因-金融当局者が懸念

6/5(月) 10:03配信

Bloomberg

米金融当局者らはトランプ米大統領の移民政策が米企業の乏しい資源である労働者を奪いつつあると懸念する声を上げ始めている。

フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は2日、高いスキルを要さない労働力の確保に企業が苦戦している状況に注意を促し、「こうした状況をますます耳にするようになっている。労働需給のタイト化を実感している。この一部は移民政策に関係している」と指摘した。

米国の多くの地域では、高技能職で人材確保の難しさが何カ月にもわたり報告されている。トランプ政権が不法移民を取り締まる中、失業率は2001年以来の低水準を付けており、企業は基礎的労働力の確保を急いでいる。

トランプ大統領は不法移民取り締まりの実績を宣伝し、政権発足100日間に不法移民容疑の逮捕件数が前年同期比で38%増加したと指摘。合法移民には好意的な姿勢を示すものの、これまでのところは、移民の促進ではなく削減に重点を置いている。

直近の米地区連銀経済報告(ベージュブック)には、移民政策が労働市場にどう影響し得るかを示す実例が盛り込まれている。サンフランシスコ連銀は「移民政策の最近の変更が農業セクターで低スキル労働者のかなり供給不足を招いた。その結果、一部の生産者は収穫を一部あきらめた」と報告。シカゴ連銀は、より良い応募者を引き付けて低スキル労働者の定着率を高めるため、ある製造業者は10%賃上げしたと指摘した。

ダラス連銀のカプラン総裁は5月31日、ベビーブーマー世代が引退を迎える中で労働者の代替を助ける移民政策をあらためて要請。「良識ある移民改革」がこの問題の対処に役立つと述べ、「移民とその子供は過去20年間、この国の労働力増加の半分余りを占めてきた。良識ある移民流入を制限することになれば、国内総生産(GDP)は鈍化する公算が大きい」と訴えた。

原題:Fed Officials Sharpen Concerns Over Trump’s Immigration Policy(抜粋)

Christopher Condon, Michelle Jamrisko

最終更新:6/5(月) 10:03
Bloomberg