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出産「しなければ」という重圧…ドラマ「母になる」 賛否呼んだ「あのセリフ」 女性プロデューサーの思い

6/7(水) 7:00配信

withnews

 放送中のドラマ「母になる」(日テレ・水曜夜)の7話(5月24日放送)のあるセリフが賛否を呼びました。「『いつになったら子供を産むの?』と言われなくなった」。セリフの主は、3歳の春に誘拐された結衣の息子・広(こう)を育てていた小池栄子さん演じる門倉麻子。セリフの真意は? ドラマをてがける日本テレビの櫨山(はぜやま)裕子プロデューサー(57)に話を聞きました。(朝日新聞文化くらし報道部記者・湊彬子)

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 ドラマは沢尻エリカさん演じるひたむきな性格の柏崎結衣を主人公に、「母になる」性としての3人の女性の成長を描いたものです。3歳の春に誘拐された結衣の息子・広(こう)を育てていたのが、小池栄子さん演じる門倉麻子でした。

<あの子がいることで、もう誰からも『子供産まないんですか?』(中略)『女性なら産まなきゃ』『いつになったら子供を産むの?』と言われなくなったこと>
<あの子を手に入れたことで私は初めて自由になれたんです……>

 麻子は、子育ての経験に対して、こう言ったのです。このセリフが賛否を呼びました。

結婚、出産「しなければ」という重圧

 麻子は、結婚や出産を「しなければ」という重圧に追い詰められてきた女性として描かれています。母親からは「女性の幸せは何と言っても結婚、出産」などと言われ、職場で感情的になると「子供がいないから」と同僚の陰口が聞こえる。誘拐犯に放置されていた広に出会い、自分の子と偽って育てます。セリフは、9年後に広が本当の親である結衣夫婦の元に戻った後、麻子と結衣が対面したシーンでのものでした。

 櫨山さんは「脚本の水橋文美江さんと、麻子のバックボーンをどうしようという話をしている時に、お母さんの重圧って独身の女の人にとってすごく大きくて、精神的に病むよね、と。そういうものを負った人にしようという設定を決めました」と話します。

 ドラマでは、麻子に対し結衣は「子供が欲しいのにできなくてかわいそうに」と無意識に言います。
 その言葉に怒った麻子が発したのが「もう誰からも『子供産まないんですか?』『女性なら産まなきゃ』と言われなくなったこと」などの言葉でした。
 ネット上では麻子に対し、「自分のことしか考えていない」という批判や、「共感した」「分からないでもない。悪気無くそういうことを聞く人に傷つく」などの意見が出ました。

 「麻子は『かわいそう』と言われて、頭にきたわけですよね。そこで結衣に本音を言えと言われて、『私の方が母親にふさわしい』ということと『うれしかったのは、社会や親からの重圧から逃れられたこと』という本音を言ったんです」

 その麻子が負ってきたものは、櫨山さんも体験したものでした。

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最終更新:6/7(水) 7:00
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