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最新鋭戦闘機F35A、割高でも「国内生産」 完成品輸入の1.7倍でも、政府がこだわる理由

6/7(水) 7:00配信

withnews

 航空自衛隊が新たな主力戦闘機として導入を進めるF35A。その「国内生産」がいよいよ始まりました。米国が誇る世界最新鋭機は一体どんなものなのか。名古屋郊外の工場で初号機のお披露目式があると聞き、取材に行ってきました。(朝日新聞政治部専門記者・藤田直央)

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日米両政府「同盟の強さの証し」

 F35Aは、戦闘機界では「第5世代」と言われる最新鋭機。安倍晋三首相は「我が国の防衛に絶対的に必要」「日米同盟を強固にする」と語っています。

 お披露目式は6月5日、愛知県営名古屋空港の隣にある三菱重工業小牧南工場で開かれました。この工場ではこれまで、国産初の旅客機YS11や日米共同開発の戦闘機F2を組み立ててきました。戦後の日本航空史を語るには欠かすことのできない場所です。

 ただ、今回のF35Aは事情が違います。三菱重工は、米ロッキード・マーチン社の下請けとして最終組み立てを担当。空自が今年度以降、青森県の三沢基地中心に配備する42機のうち、完成品輸入を除く38機をこうした「国内生産」で造ります。

お披露目式、情報管理にピリピリ

 F35Aは軍事機密の塊です。それだけに、初号機のお披露目式では、情報管理に神経をとがらせる米政府の雰囲気が伝わってきました。取材する報道陣はカーテンを閉め切ったバスに乗せられて会場へ移動し、「場所を特定されないように」と通信も禁じられました。

 格納庫のような会場に着くと、政府や企業、米軍、自衛隊などの関係者がずらりと並んでいました。日米で半数ずつ、約300人の出席者です。両国の国歌が流れ、テープカットが終わると、F35Aの動画を映していた正面の壁が左右に開きました。日差しに輝く初号機が現れ、出席者は総立ちで拍手しました。

 航空安全を祈る神事の後、両政府代表があいさつ。米国のハイランド臨時代理大使は「素晴らしい戦闘機だ。日米の深い通商と安全保障関係の証しだ」とたたえ、若宮健嗣防衛副大臣も「かつて戦火を交えた両国による最新鋭戦闘機の共同生産は、同盟を強固にすると」と強調しました。

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最終更新:6/9(金) 11:18
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