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動物を覗くとき、動物も汝を覗いているのだ… 秀逸な「表裏の紹介文」が話題に 浜松市動物園に聞きました

6/7(水) 6:50配信

withnews

 動物園って、人間が一方的に動物を見るための施設だと思っていませんか? 実はあなたも動物たちから見られているんですよ……。そんな視点で書かれた説明文がツイッター上で話題になっています。どんな狙いで設置したのか? 浜松市動物園の担当者に話を聞きました。

【画像】話題の紹介文はこちら。表と裏を並べて比較。ずらりミーアキャットが並んだ可愛い写真も

裏表に説明書きが

 浜松市動物園で飼育されているミーアキャット。来園者と動物を隔てる透明なアクリル板に、こんな説明書きが貼られています。

 「ミーアキャット 群れ内の他人の産んだ子に対し、積極的に教育をおこなう珍しい動物。群れ内の社会制度は厳しく、ルールを守らないものやリーダーの座を狙う野心家は皆から総攻撃をうける。また、よそ者に対して厳しく、争いの末に殺してしまうこともある。なんでもよく食べる」

 ミーアキャットの習性を説明した内容ですが、角度を変えて見ると、貼り紙の裏側にも同じような文章が貼り付けられていて、「ミーアキャット」の部分が「ヒト」に書き換えられています。

 まるでミーアキャットに対して、のぞき込んでいる来園者を説明するような仕組みになっていますが、実はそれだけではありません。内側が見える別の角度から来園者が見た時に、アクリル板の前に立っている別の来園者を「ヒト」として紹介しているようにも見えるのです。

 5月中旬、この説明書きを写した画像がツイッター投稿されると、「発想が素晴らしすぎる」などと話題になり、リツイートは1万2千を超えています。

担当者に聞きました

 どのような狙いでこの説明文を設置したのか? ミーアキャットの飼育担当者に話を聞きました。

 ――どうして表裏で設置したのでしょうか

 「ヒトとの共通点から興味をもってもらい、かわいいだけではないミーアキャットの一面を知ってもらえたらという思いがあります。ミーアキャットは、見慣れない筒などがあれば顔を突っ込まずにはいられない好奇心旺盛な面があったり、群れの子どもに皆で餌の食べ方を教育したりする高い社会性をもっていたり、たくさんの魅力をもっています」

 ――表裏に気づかない人もいるのでは

 「告知する説明看板などはつけていないので、気づく人だけ気づくような、ちょっとした遊び心で作りました」

 ――文章は書く上で工夫した点は

 「なるべく同じ文章になるように心がけました。裏表になることを意識して、ミーアキャットとヒトの共通点を考えました」

 ――いつごろから掲示しているんですか

 「正確な時期は覚えていないのですが、2~3年前くらいだったと思います」

 ――ミーアキャット以外に同じような掲示はありますか

 「来園者がアクリル越しに動物と他の来園者を通景で見ることができる展示は、当園ではミーアキャットだけなので、ここだけの展示となっています」

 ――ツイッターで話題になったことについては

 「これを機にミーアキャットについて興味をもってもらえたら嬉しいです」

最終更新:6/7(水) 6:50
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