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中国の経済サイト「日本の工業は落ち目、中国は空前絶後の工業国家」と分析

6/6(火) 10:10配信

ZUU online

中国大手ニュースサイト「今日頭条」が経済サイトの日本分析記事を転載した。これはForbesのグローバル2000(2016年1月~12月)と日本企業の決算レポート(2016年4月~2017年3月)を元に独自の分析を加えたものだ。対象は同2000にランクインした日本の工業企業90社であるる。

果たして中国人はどのような分析を行ったのだろうか。

■分析1 自動車産業で利潤の半分

以前の日本工業には多くの柱があった。電子、半導体、造船、鉄鋼などである。ところがそれらは衰退し、今は自動車工業に利潤(利益)が集中している。日本企業(工業分野)の営業収入と(営業)利益のトップ10を見てみよう。

 営業収入        /利益
10位 デンソー 411億ドル /スバル 18億ドル
9位 新日鉄住金 416億ドル /日立  18億ドル
8位 富士通 417億ドル  /アステラス 19億ドル
7位 東芝  472億ドル /三菱電機 19億ドル
6位 松下 666億ドル /松下  19億ドル
5位 ソニー 692億ドル /デンソー 22億ドル
4位 日立 858億ドル /ブリヂストン 24億ドル
3位 日産 1059億ドル /本田  39億ドル          
2位 本田 1279億ドル /ソニー 45億ドル
1位 トヨタ 2499億ドル /トヨタ 171億ドル

営業収入トップ10のうち4社が自動車関連である。完成車メーカー8社合計では全体の30%を占める。さらに部品メーカーの1818億ドルを加えると全体の39.3%になる。

これが利益のトップ10になると、完成車メーカー4社、部品メーカー3社である。同じように部品メーカーまで加えるとシェアは49.9%に達する。

■分析2 収益力

日本企業の収益力が落ち、中国企業が勃興しているのは以下の部門である。

【製紙】
王子製紙の利潤は9300万ドルに過ぎず、日本製紙は1.66億ドルの欠損である。

【鉄鋼】
新日鉄住金の利益率は1.1%、JFEの利益率は0.93%にすぎない。神戸製鋼は4.07億ドルの巨額欠損だ。

【電気】
東芝、シャープ、松下、ソニー、NEC、キヤノン、富士フイルム、オリンパスなど営業収入は大きいが、90社中、利潤のトップ20に入っているのは松下のみ。

日本企業が収益力を保ち、中国企業が追いついていないのは以下の部門である。

【電子部品】
村田、日本電産、京セラ、TDKなど、日本の最も優勢な部門

【工作機械設備】
日立、小松、ダイキン、ファナック など利潤の多い部門

【化学材料】
信越化学、東レなど6社、それぞれ独自の強味を持つ。

【製薬】
武田、アステラスなど6社、しかし武田でも世界ランクは18位だ。


■分析3 新しい工業企業現れず

日本のForbes2000入りしている工業企業90社はすべて老舗である。新しい企業は一つもない。中国の工業企業はすべて21世紀の創業である。

・スマホ
OPPA 2004年、VIVO 2009年、シャオミ 2011年

・電気自動車用電池
宇徳 2011年

・太陽電池
晶澳 2005年

・スマホパネル
藍思 2003年

・半導体
海思 2005年

■中国は空前絶後の工業国へ

自動車はやがて電気自動車へシフトする。日本が優勢な部門も中国企業はやがて追い上げる。何より日本には創業がない。つまり恐れるには足りない。

2015年、中国工業の総生産額は既に米国プラス日本の和を超えた。ただし一人当たり生産額ではまだ日本の40%に過ぎない。

しかし2025~27年にかけて、中国の工業総生産は今の2倍となる。それは西欧世界プラス日本の和に等しい。そのころ一人当たり工業生産額も、西欧世界の平均に到達するだろう。人類の近代工業化以来、地球上の一つの国家が、工業生産額で西側を完全に圧倒する。空前絶後のスーパー工業国家が誕生するだろうと結論している。

産地移動の可能性や過剰生産力、環境問題などの議論はこのさい置いておこう。とにかく日本の工業企業は製品によって、この論への答えを出してもらいたい。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

ZUU online

最終更新:6/6(火) 10:10
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