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「お試し住宅」で移住後押し 静岡県内市町、古民家など活用

6/6(火) 17:35配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 静岡県内市町が、移住希望者に地元での生活を体験してもらう施設を整備する動きが広がっている。空き家や公営住宅の空室を活用し、手頃な利用料で数日から1カ月間程度まで暮らせる「お試し住宅」として用意するケースが多い。県移住相談センター(東京・有楽町)の橋本真理子相談員は「地域の魅力を知る体験以外にも、住まいや仕事探しなどの移住準備に生かされている」と説明する。

 「お試し住宅が後押しになった」。下平秋夫さん(54)は1月、東京から東伊豆町に移住し、パン屋を開業した。35年間勤めた印刷会社を早期退職し、地方で店を開こうと検討する中で、2016年9月に同町の移住体験施設に10日間滞在。「とても良くしてくれた」という町民との“近所付き合い”が、移住の決め手の一つになった。滞在中に店舗の物件も見つけた。

 同町は同年6月に古民家を改修した体験施設を開設し、1日千円で貸し出している。17年4月末までに延べ18組34人が利用した。認知度も高まり「3カ月先まで予約が埋まっている」(企画調整課)という。

 県によると、17年度開設予定も含め、8市町が自前や民間との連携で体験施設を設けている。賀茂地域では16年度、河津町や西伊豆町などが相次いで開設した。中山間地域への移住促進策として09年度から取り組み始めた浜松市は現在、天竜区内の旧教職員住宅など7戸を体験施設に活用している。

 静岡市は6月19日に、清水区の市営住宅の空き部屋を「お試し住宅」として開設する。利用料は1日500円。田舎暮らしを前面に出す他の市町と違い、立地は市街地。市企画課は「一般的な市民の生活を体験する中で、静岡の魅力を感じてもらいたい」と狙いを強調する。

 牧之原市は17年度、民間の移住体験施設の整備費を補助する制度を創設。これを利用し、民間事業者が今秋をめどに施設を開設する見通しという。

静岡新聞社

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