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張本、8強で散るも「記録よりメダル欲しかった」

6/6(火) 7:04配信

スポーツ報知

◆世界卓球 第7日 ▽男子シングルス準々決勝 許キン4―1張本(4日・ドイツ・デュッセルドルフ)

 4日の男子シングルス準々決勝は、史上最年少で8強に入った張本智和(13)=エリートアカデミー=が世界ランク3位の許キン(中国)に1―4で敗れ、日本勢38年ぶりのメダルを逃した。同11位の丹羽孝希(22)=スヴェンソン=も2位の樊振東(中国)に1―4で屈した。男子ダブルスの大島祐哉(23)=木下グループ=、森薗政崇(22)=明大=組は決勝で樊振東、許キン組に1―4で敗れたが、48年ぶりに銀メダルを獲得した。

 13歳のプレーは世界3位に引けを取らなかった。許キンから第2ゲームを11―6で奪うと、会場から「張本コール」が巻き起こる。1―4で敗れはしたが、最後まで期待感を抱かせ、史上最年少で8強入り。初の世界選手権を大健闘で終えたが、笑顔はなかった。「うれしいけど、ここまできたらあと1勝してメダルが取りたかった。記録よりも1枚のメダルが欲しかった」と素直な思いを口にした。

 負けを悔やむのは、強くなった証拠だ。日本代表史上最年少で出場。「1試合でも多く」と謙虚に臨んだが、2回戦でリオ五輪銅の水谷隼を4―1で破るなど4勝を挙げ、世界に衝撃を与えた。許キンが雄たけびを連呼し、勝負どころでタイムアウトを要求する姿に「本気だったんじゃないか」と成長を実感した。

 中学2年生で中国選手とメダルを争った経験も財産だ。回転量の多いサーブで厳しいコースを狙われ、得意のチキータ(バックハンドの攻撃的レシーブ)を封じられたが、課題のフォアハンドを軸に1ゲームを奪取。「今の自分でも1ゲーム取れた。2、3年もしたら、絶対に勝てないことはない」と手応えがあった。

 この数か月で2種類だったサーブが10種類に増えるなど、驚くべき速さで技術が向上した。倉嶋洋介監督も「まだ40~50%。全然完成形じゃない」とまだまだ進化を確信する。所属の宮崎義仁総監督が「9―9、10―10になると普通はペースが遅くなるが、彼はすっと構える。こんな選手は見たことがない」と語る勝負度胸も見せつけた。「あと3年しかないんですけど、東京五輪で金メダルを取りたい」。天才少年が目指す場所は決して遠くない。

最終更新:6/6(火) 7:04
スポーツ報知