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「レクサス」を頻繁に買い換える個人事業主、節税につながるの?

6/6(火) 9:48配信

税理士ドットコム

「自営業者の税金対策としての車購入はどの程度の金額が妥当あるいは効果的なのでしょうか」。ネットのQ&Aサイトに、このような相談が寄せられていました。

ある投稿では、「家の近くに1、2年でレクサスを乗り換えている自営業者がいます。これは違法所得をしているのでは?」など、疑問視する声もありました。

自営業の人が車を頻繁に買い換えることに意味はあるのでしょうか。節税につながるのはどういう場合なのでしょうか。大内武洋税理士に聞きました。

●お金を使って、税金を減らした状態に

「自営業の人が車を頻繁に買い換えることには大した意味はありません。1、2年で乗り換えるのは単に車が好きなのかもしれません。

個人事業主の場合、事業用の車であれば固定資産に計上し、新車であれば6年、中古車であれば2年~5年で減価償却して費用計上することができます。例えば、「LEXUS LC500」(1,300万円)新車を年初に購入した場合、1年間で217万円(定率法を採用した場合432万円)を費用計上することになります。

なお、減価償却費が毎年一定額の定額法と比較し、初期に多額の減価償却費を計上できる定率法の方が今回の趣旨にそったものとなりますので、今回は定率法を前提に話を進めますが、個人事業主の場合、原則は定額法の為、定率法を採用するには事前に届出が必要です」

節税効果はどの程度あるのか。

「仮に、所得税率40%、住民税率10%としたとき、432万円の減価償却費を計上し、1年後に残存簿価868万円と同額で売れた場合の減税効果は216万円です。ただ、その一方で、1年間で432万円(1,300万円で購入して868万円で売却)の現金が減っているので、お金を使って税金を減らした状態にあるといえます。これを節税と捉えるのか浪費と捉えるのかは人それぞれかと思います。

なので頻繁に車を買い替える人は節税目的以外の理由、例えば単に車が好きとか、残価設定ローンを組んでいる、レクサスやBMWのメンテナンスパッケージ期間が過ぎる前に買い換える等の複合的理由があると思われます」

それでは、節税効果が出てくるのはどのような場合なのか。

「4年落ち(4年乗った)の中古車両の法定耐用年数は2年になりますので、定率法を採用している場合の償却率は100%となり、1年で全額経費に計上することができます。

ですので、その分税金も減ることとなります。また、車両売却時の査定下落率も新車から中古車の場合と比較して下落率が大きく無い場合が多いので(一部のメーカーを除く)、車両購入が必要な場合の選択肢としては良いかと思います」

【取材協力税理士】

大内 武洋(おおうち・たけひろ)税理士

1999年横浜国立大学経営学部卒業。大手メーカー勤務を経て2012年大内税理士事務所開業(神戸市中央区)。経営を支援しお客様と共に成長を続けることを理念とする経営戦略、融資に強いバナナジュースをこよなく愛する税理士。

事務所名 : 大内税理士事務所事務所

URL:http://ouchi-tax.com/

 

弁護士ドットコムニュース編集部