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業者が積極的に語らない、「不動産投資」に必要な修繕費用に関わる税金について解説します。

6/6(火) 6:02配信

マネーの達人

賃貸経営の不動産投資をするとき、物件のリフォーム代などの修繕費用を負担することは避けられません。

よって、不動産投資に興味のあるサラリーマンなら、修繕費用の税金に知識を知っておく必要があります。

修繕費用の節税効果のアウトライン

修繕費用は負担した年に一括で経費に落とせるケースと落とせないケースがあります。特に後者のことを「資本的支出」といいます。

そこで、一括で経費に落とせるケースと資本的支出に該当する場合の節税効果を検証します。

■例)耐用年数22年の物件の修繕費用を220万円負担した場合(税率は便宜上50%)

□■1. 一括で経費に落とした場合■□

・ 修繕費用220万円 × 税率50% = 節税効果110万円

□■2. 資本的支出の場合■□

修繕した物件(固定資産)を新たに購入した場合と同じ取り扱いになります。

具体的には減価償却により、修繕した物件の耐用年数(税法上の使用可能期間)で複数年にわたって経費に落とします。

・ 修繕費用220万円 ÷ 耐用年数22年 = 経費の金額10万円

・ 経費の金額10万円 × 50% = 5万円

上記の例の通り、一括で経費に落としたほうが資本的支出の場合と比べて105万円の節税効果が得られます。

一括で経費に落とす条件

修繕費用を一括で経費に落とすためには、物件の修繕により原状維持に該当することが条件です。

・ 原状維持… 修繕前と同じ状態に戻す

たとえば、壊れた風呂の修理や壁の張替えで修理前に戻すことなどが挙げられます。端的にいえば、修繕前より不動産の価値が向上したなど原状維持でない物件の修繕が資本的支出に該当します。

資本的支出の具体例

資本的支出の項目は主に次のとおりです。

・ 新たに避難階段やトイレにバリアフリー設備の設置 = 物理的な機能の追加

・ 壁をモルタルからタイルに変更 = 物件の価値向上

・ 住宅用から事業用へ転用する修繕費用 = 用途変更

無条件で経費に落とせる条件

具体的には2つの条件があります。

■1. 負担した金額が20万円未満の場合

たとえば、トイレにバリアフリー設備の機能を追加すれば資本的支出に該当しますが、20万円未満なら一括で経費に落とせます。

■2. 3年以内の周期で定期的に修繕する場合

空室防止などのために賃貸経営では定期的に物件をメンテナンスする必要があります。そのようなことを想定して、3年以内の周期で実施される修繕費用は一括で経費に落とせます。

しかし、あくまでも定期的というのが条件です。

たまたま、定期的なメンテナンスにプラスアルファしてエレベータの新設した場合は3年以内の周期で実施する修繕に当てはまらず、一括で経費に落とせません。

修繕と固定資産の購入を混同しないように注意しよう

物件をリフォームする一環で空調設備などの交換することがあります。そのような場合は物件の修繕ではなく、

「固定資産の交換 = 購入」

になります。

そのとき、一括で経費に落とせる金額ラインは次のとおりです。

・ 青色申告 30万円未満

・ 白色申告 10万円未満

最後に

今回は不動産投資で欠かせない物件の修繕費用を税金面から取り上げました。

一括で経費に落とせるかどうかも大切ですが、それ以前に不動産投資を検討するならリフォーム代などの修繕費用を事前に見積もることのほうが重要です。(執筆者:阿部 正仁)

最終更新:6/6(火) 6:02
マネーの達人